空と山と暮らし

パラグライダーと山歩きの記録、ときどき家と暮らし。

注文住宅⑧ 照明・エアコン

今回は注文住宅 - ローコストハウスメーカーで冬暖かく夏涼しい家を建ててみるシリーズです。

前回⑦のオプションにまだ計上されていなかった照明・エアコンについて、設計士さんと打ち合わせをしました。照明にあわせてスイッチ・コンセントの位置決め・追加も行いましたので、その費用なども記録しておこうと思います。

─ 目次 ─

照明について

もともと照明は、コストを考えて引き渡し後にDIYでの設置を考えていました。ところが、東京ゼロエミ住宅の補助金を得るためには引渡し前に監査員へ各部屋にLED照明が付いていることを示す必要があり、急遽ハウスメーカでの取付にしたのでした。今どきLED以外の照明を付ける気は更々ないのですが、東京都のこの規定のために量販店やネットで安価/ポイント付きで照明を買うことは叶わず、またハウスメーカは施主支給が基本NGのため、コスト高になってしまいます。(東京都さん、できればもう少し規定を工夫して、よりコスト良く家を建てられるようにしてほしいです…!)

ということで設計士さんから紹介された以下の照明メーカさんから選ぶことにしました。

さて、各社のカタログを一通りみたのですが、だいたい似た分類がされていて、照明も似たようなものが多いです。どう選んで良いか悩ましい状況でしたので、実際にショールームで見てみようとODELICさんを訪れたのですが・・・これがとても面白かったのです!実際にはショールームに行く前に事前にYouTubeなどで予習してショールームはその追認という感じでしたが、設計完了前に最新の灯りを実体験できたのはとてもプラスになりました。もし新築住宅を建てる予定の方は、是非ショールームへ行くことをお勧めします。

明るすぎる照明?

さて、照明について発信されている方はとても多く、方向性も様々ですので、何を参考にして良いか少し迷子になってしまいますね。今回は、とりあえず有名な方、最近のパッシブハウスをやられている方の情報を漁ってみました。

最初はとても有名な方の本。「陰翳礼讃」谷崎 潤一郎

建築を志している方の必読書らしく、なんとフランスの建築科でも講義に使われているとか。書かれたのは電灯が普及し始めた昭和8年ですが、その当時から「部屋が明るすぎる問題」があったようで、単に部屋に必要な照度を計算してそれに合った照明を設置するだけではダメだという基本を知ることができました。

次は動画。こちらは参考にしたものがとても多いですが、あえてピックアップするとしたら、げげさんと大光電機 花井さんの対談。綺麗な天井や壁を残すこと、それを活かすことの重要性を知ることができました。

それまでぼんやりと、シーリングライトはイマイチだな~、ダウンライトならカッコいいかな~位のイメージでしたが、そうじゃないと。ダウンライトでも結構失敗しちゃうことがあるようです。

もう1つインパクトの大きかった動画は、オーガニックスタジオ新潟の相模社長の動画。先の「陰翳礼讃」もこの動画で紹介されています。オガスタ新潟さんでは、なんとダウンライトの天井照明を使わないという、さらに踏み込んだ内容です。

それまで、ダウンライトを綺麗に並べればいい部屋になるかな~という思いは幻想だったようです。そして、間接照明を意識して配置してみようかなと思うに至りました。

照明の選択

実際に照明を計画するにあたっては、いろいろ課題があります。まずハウスメーカ仕様でダウンライト9か所まで標準で、シーリングライト用のソケット7か所も標準。外しても減額はないため、これを外すのはもったいない…。(貧乏性?)

ということで、まずはこの標準の照明の処置から。シーリングをどう使おうかと悩みましたが、配置するなら収納と2Fトイレか目立たない所に小型のシーリングライトが良さそうです。調べてみるとアイリスオーヤマに薄型コンパクトで、更に人感センサが付いている小型シーリングライトがありました。

なんと人感センサ―付き4,500円で、照明メーカの半額~1/4位に安いです。流石アイリスオーヤマ。(ヨドバシカメラですと税込み1,750円+ポイント10%で同じ物が買えますので、あくまで照明メーカ比較で安いということ。4,500円で安いとか金銭感覚がずれますね…)

ハウスメーカさんに確認したところ、メーカ取り寄せて設置できるとのこと。安価なライトですし将来は自分で交換もできるので、目立たないところならコスパの良いこれが良さそうで全7か所配置しました。アイリスオーヤマさんには導光板を使ったお洒落シーリング人感センサライトもあります。Amazonノジマだと税込み3,000円台で買えますね。雰囲気を変えたい場合は入れ替えても面白そうです。

 

次にダウンライト。リビングや寝室の天井がダウンライトだらけになるのを避けたいのですが、ではどこに付けるのか。部屋に付けて良さそうなのは、ユーティリティルームとしても使う和室(畳スペース)です。ここは室内干しをする可能性があるので、天井から出っ張らないダウンライトが最適と考えました。ほかに、照明のコダワリが低い洗面所とか書斎とか。防水でしたので、濡れ縁の軒の下にも設置。ただ、色々配置したのですが、ダウンライトが余ってしまいます。ここでショールームで学んだ技を発動。

ODELICさん、ダウンライト壁照明

壁に寄せたダウンライトを複数並べると、コーニス照明感を少し醸しだした壁照明ができます。光源が見えていますので間接照明ではないのですが、これはこれで、なかなか良い雰囲気です。ということで、このパターンのライトを、キッチン裏のカウンターの壁を照らすのと、ピアノの壁を照らすのに使うことにしました。

上記以外に、玄関の自動照明や階段照明やバルコニーはブラケットライトがハウスメーカ標準ですので、雰囲気の良いものを選んで設置。これで標準の照明は全て使い切りましたので、あとは自由に照明を選べます。

・・・といっても難しいので、ブラケットとダクトレールの照明をハウスメーカさんに提案してもらうことにしました。そして、キッチン上と、リビングの吹き抜け横面にダクトレールを、寝室や客室はおしゃれブラケット照明を提案頂きました。ダクトレールなら、最初は暗めに灯りを入れて、万が一不足したら追加も簡単にできます。雰囲気も悪くないですね。リビングのダクトレールは、ダイニングテーブルを移動しても照明ずれを気にすることなく常に真上に照明を移動することもできますので、末永く使えそうです。

寝室のブラケットも良いのですが、ダクトレールの拡張性を考えると、、、こちらもダクトレールにしても良いかなと少し悩んでいます。このあたりは次回の打ち合わせで最終決定になる予定です。

エアコンについて

こちらも前回⑦で少し記事にしましたが、東京ゼロエミの補助金を得るためAPF6.0以上の性能のエアコンをハウスメーカ経由で購入して事前取付する必要があります。ハウスメーカさんは取り扱いの多いダイキンの値引きが大きいものの、日立や三菱のエアコンは高め。見積もり中の富士通ゼネラルも高いのでは・・・と思っていたのですが、見積もり結果は富士通ゼネラルがDAIKINを越えて最安値になりました。温度管理は正直どのメーカでも性能十分で、違いが出るのは湿度管理です。DAIKINの排熱を利用したリニアハイブリッド除湿も良さそうなのですが、やっぱり本物の再熱除湿が欲しいところですね。その再熱除湿が使える富士通ゼネラルが選べるのは嬉しいです。

見積もりはサイズ違いで2機種。まずは200V品で14畳用のAS-Z402M2、取付け費込みで296,500円。kakaku.comでは148,000円ですので、ちょうど2倍ですね。取り付け費で15万円はありえないので、商流の違いでこの価格差になってしまうということでしょうか。

もう1つは100V品で10畳用のAS-Z282M、取り付け費込みで277,200円。

省エネ性能は200Vの14畳用がAPF7.2で素晴らしい。10畳用もAPF7は切るもののAPF6.9で十分です。値段だけ見ると19,300円の差なので、せっかくだから14畳のがいいかなーと思いかけました。ですが、エアコン1台の全館暖房で暖房負荷計算をしてみると厳しく見ても定格2.5kW、最大3.0kWで足ります。10畳用でも過剰ですので、14畳は超過剰性能でトロトロ運転になる可能性が高く、そうするとAPF値が高くてもかえって電費が悪くなってしまいます。また200Vコンセントにしてしまうと将来の故障交換時にエアコン性能が向上して小さなエアコンを付けたくなっても、融通が利かないというデメリットもあります。そうすると、やはり100V品が無駄が少なくて良いかな。

量販店で買って取りつけるよりは高くなってしまうのですが、エアコンを後付けにすると東京ゼロエミ補助金249万円がもらえなくなりますので、取り付け費用込みで30万円は必要経費と考えましょう。

そのほか照明・エアコン以外にも、コンセントの追加取付を(多めに)お願いして打ち合わせ終了。今週の打ち合わせもあまり悩まず、着工に一歩近けたと思います。

来週はカラーコーディネートの打ち合わせになります。その結果はまた次のブログで。

 

家を建ててみるシリーズ⑨へ続く

もう1つ、建ててみるシリーズではないですが、家関係の記事を。

 

ひとつ前の家を建ててみるシリーズ⑦の記事はこちら。

家を建ててみるブログのシリーズ初回。