空と山と暮らし

パラグライダーと山歩きの記録、ときどき家と暮らし。

注文住宅⑯ 外構プラン検討

今回は注文住宅 - ローコストハウスメーカーで冬暖かく夏涼しい家を建ててみるシリーズです。

先月の家を建ててみるシリーズ⑬外構計画の開始で、ハウスメーカさん紹介の外構業者さん1社と外構ブログで有名な庭ファンさん推薦の2社で検討していることを記事にしましたが、推薦2社のうち1社が基礎工事後にプランを作りたいとのことでした。予定より延びてしまいましたが基礎工事が終わり、実際に現場確認をして見積もりが3社揃いましたので、今回は改めて外構の事を書いてみます。

─ 目次 ─

外構の方向性

今回の外構については家の設計段階から内と外の繋がりを大切にしたいと考え、そしてできるだけ緑の多い外構をと考えていました。生活に欠かせない車と自転車と物置スペースは確保しつつ残りの庭は植栽や菜園として、LDKから庭へは掃き出し窓に濡れ縁を設けることにしました。大きな方向性は見えていましたが、具体的に外構業者さんと検討していくと、やっぱり色々と課題が出てきます。

いろいろな障害物

外構で見落としがちなのが、量水器・浸透トレンチ・雨水桝・立水栓給排水などの水系アイテムで、図面に記載はされているのですが、やはり現物を見ないと正確な位置や大きさが分かりません。これを実際に確かめながら外構プラン案を作成して頂きます。

今回一番の懸念は量水器の場所で、こちらは分譲時に既に設置されていたのですが、道路から50cmほど奥まったところにあります。分譲地は全ての区画で車2台が置けるような配置になっていて、それに沿った家を建てて外構する場合は量水器の場所も問題になりません。しかしウチは暮らし方を考えて車1台としました。そして空きスペースは無謀にも菜園スペースをかなり大きく取るつもりです。この場合、菜園の土仕切りにもなるブロック+フェンスを量水器の方まで延ばすことになるのですが、そうすると量水器へアクセスができなくなってしまうのです。

量水器:青フタ、散水栓:黒フタ、雨水桝:灰フタ

案として、フェンス越しに量水器にアクセスできるようにしてみようとか、門扉を付けてみようかとか、最後は量水器を道路横に移動しようかとか検討しましたが、量水器の移動は50cm動かすだけでも水道局の指定設備業者での工事が必要(7-8万円程)で家の引き渡しも遅れてしまいますので、今の量水器のままアクセスできる工夫をすることにしました。1つはフェンスの間から量水器が確認できるようなフェンスを量水器部分につけること、もう1つバックアップとして菜園の中に量水器へ抜ける小道を作ることにしました。これで量水器の位置をそのままで菜園を大きくとることができそうです。

次は浸透トレンチの位置の問題。浸透トレンチは地面から50cm以上深くに埋めてあるのですが、その上に根が深く張る樹木は植えられません。ということで、その浸透トレンチ上を小道にすることで、菜園と両立させることにしました。

最後の障害物は雨水桝。こちらは駐車場の土間コン勾配の箇所に雨水桝が出るため、家側の設計段階で樋や雨水桝の位置調整をしてもらっています。現物を見て邪魔にならない箇所にできていることを確認。現地確認を終え、想定した外構計画が進められそうで一安心しました。

以下、個々の検討内容について簡単に記録しておきます。

駐車場

車1台分のシンプルな駐車場です。建物にハーフインナーガレージがあるため外構でカーポートは付けません。駐車場の地面の素材については、定番の土間コンのほか、ドライテックやオコシコンはどうかと外構業者さんに確認したのですが、家庭用として経験と実績が少ないのと、透水性コンクリートでなくても水勾配が取りやすい場所ということで、安定の土間コンにするつもりです。

家との境界はシロアリ対策で縁切りしてもらい、あとは目地の検討等ですが、それほどコダワリないため耐久性の高いもので業者さんごと得意な方法でお任せにしました。

菜園とその周辺

今の賃貸戸建てでも小さいながら菜園をしていますので雰囲気は分かるのですが、この菜園が大きくなった時にしっかりメンテできるのか、少し不安もあります。作業性をあげるためレイズドベッドを設ける予定ですが、菜園の中に小道をつくり、菜園全体にアクセスしやすいようにするのと、いきなり大きな範囲を耕作せず、少しずづやっていこうかなと考えています。

菜園があるので、道路フェンスも日射が入りやすい物にしました。目隠しは植栽と菜園でトライしてみますが数年は別の方法でカバーが必要と思います。バータイプのフェンスですので、吊り鉢を並べても良いかもしれません。

菜園の周辺や犬走は防草シート+砂利で安価なものをと考えています。利便性・メンテ性から土間コンで家をぐるっと回すことも考えたのですが、やっぱり色気がないかなと。デザインとしても、砂利の通り道にタイルや平石を並べて置くのが良さそうと考えています。

自転車が通る所は、GRAVEL FIXで砂利を固定させるとタイヤが潜らずガッチリして良いかもと考えています。少し自転車にはオーバースペックかな。こちらも通り道だけタイルやブロックで十分かもしれません。

GRAVEL FIX

門柱

全体の構成をシンプルで安価にした分、門柱は少しコストをかけて変わった面白いものをとお願いしています。提案を見ると門柱もピンキリですね。3社で一番違いがでるのがここでした。いまだ門柱は仕様決定しておらず、これからお正月にかけて最終検討していきます。

小物たち

LDKの掃き出し窓から菜園に向けては、大きなウッドデッキではなく270cm x 55cm程度の小さな座れる濡れ縁を設置することにしました。南側の90cmの軒の下に設置することになりますので、汚れにくい濡れ縁になると嬉しいです。

濡れ縁の横には立水栓を付けます。ハウスメーカ標準の立水栓はデザインが微妙過ぎましたので、こちらは外構で少しお洒落なものをお願いしました。ここも各社の個性が出るところ。

外構プランの検討にあたって

注文住宅を建てると決めて色々な本やネットで勉強をしたのですが、外構も全く知識がありませんので、これまた本やネットで調べ物をしました。ネットには様々な情報がありますが、比較的客観的に外構情報をまとめられていたのが庭ファンさん。今回取り上げたドライテックやオコシコンも庭ファンさん情報です。コスト低減するためのノウハウが詰まっているのが良いですね。

庭ファンさんは外構の無料プラン診断のキャンペーンをやられており、試しにエントリーしてみると、なんとその日にメール返信が来ました。早い。アドバイスは、駐輪場の位置の事、玄関アプローチのスロープへのコダワリの再考、透水性のオコシコン一択でなく条件合えば土間コンもアリなど、よくよく考えると最終形のプランは庭ファンさんのコメント通りになりました。セカンドオピニオンとして客観的に意見をもらえるのがとても良かったです。

もう1つ感銘を受けたのが、以前も記事にしたスーパー工務店であるオーガニックスタジオ新潟の相模社長の動画。

上記以外にも濡れ縁解説や植木のメンテ動画など外構に関するノウハウが公開されています。オーガニックスタジオ新潟さんは植栽を重視した外構を造園家さんと一緒に創る工務店さんで、新潟ならではの広い土地と美しい植栽が素晴らしいです。剪定の動画を見ても庭づくりを心から楽しんでいるのが伝わりますね。

私たちのハウスメーカさんは外構が別扱いなので、家と外構は施主が繋ぎを頑張ることになります。もちろん東京では土地の広さに制限もあり、庭園なんかは難しいのですが、緑と濡れ縁がある外構にしたいと強く思ったのでした。

お見積り

どのような構成でいくかはだいたい決まりましたので、3社で相見積もりです。門柱の差異など色々あるもののほぼ同じようなプランですが、100万円ほど差が出ている状況です。ハウスメーカさん紹介の外構業者さんだと家の引き渡し前に着工できたり完成も短くできるのですが一番高価。これだけ差があるとやっぱり庭ファンさん推薦の外構メーカさんが優勢かな。門柱や菜園を含んだ最終見積もりを年末までに頂いて、外構業者さんを決定しようと思います。

 

家を建ててみるシリーズ⑰へ続く

 

ひとつ前の家を建ててみるシリーズ⑮の記事はこちら。

 家を建ててみるブログのシリーズ初回。