「活字離れ」と言われ始めて約50年。元は紙媒体に限定した言葉でしたが、最近はデジタル界隈でも文字メディアから動画へのシフトが進行中です。
以前は「本を読まずにテレビを見るとバカになる」的な論調だったものの、最近は各人に合ったスタイルで知識を得ることが肯定されつつあります。速読できる活字好きは読書を選び、文字/音声/映像の複合的なインプットの方が定着する人もいる。これからは、生成AIとの対話も選択肢になります。
人類の歴史を遡れば、「文字の発明で記録媒体に頼りだし、記憶力が低下した」≒ バカになった説もあるくらいです(バカの定義による)。古代ギリシアはパピルスや羊皮紙が高価で書物が行き渡らず、活字はもとより写本すら激レア。情報収集は、運が良くて朗読により「書物を聞く」レベルで、基本は口承でした。その文字不足の時代でも、数多の天才が生まれたという事実。かのソクラテスは一切の著作を残しておらず、対話を最も重要な教育・思考方法としたことで有名です。昨今の動画シフトや生成AIとの対話は、ある意味でギリシア回帰しているのかもしれませんね。
そんな変革期にも関わらず、このブログは昔ながらの文字ベース。私自身も、昼休みに図書館ルーティンをこなす程度に活字好き。うーむ、このままじゃ時代遅れの守旧派か…。
そんな反省もあり、少しは動画シフトの潮流に乗ろうと、昨年からNoLangやNotebookLM+Canvaでブログの動画化にトライ。そして今週、新たにブログを動画化できるサービスがリリースされたのです。
─ 目次 ─
動画ファースト?
4Gスマホの普及以降、動画で情報発信を始める人が増えました。受け手側のボリューム層も、もはや文字を読むより動画を見る時間の方が長い。
活字好きな人も、移動時間などは「ながら聞き」できる動画を利用していたりします。聞くだけならPodcastで良いですが、やはりネットワーク効果の力は絶大で、今は音声系含めて多様なコンテンツが集まるYouTubeが最強メディアと言えるでしょう。つまり、YouTubeに動画を投稿しなければ、多くの人にとってネット上に存在しないも同然。(言い過ぎた)
私は2015年にYouTubeチャンネルを開設してピアノ動画とか投稿していたものの、このところは放置状態。ただ、幸いにしてブログは飽きもせず書いているので、動画にするネタはある。ということで、一念発起でブログの動画化にトライしてきました。
1つめは、日本のAIスタートアップ「Mavericks」が提供するNoLangを利用。
2つめは、Googleが提供するNotebookLM + オーストラリア発のCanvaで動画作成。
NoLangとNotebookLMは使い勝手が大きく異なり、無料サービスの範囲内で、超ざっくり以下印象です。
- お手軽さ:NoLang
- 仕上がり:NotebookLM + Canva
NoLangはワンクリックで動画化できるものの、音声はあくまで平均的。あと、無料クレジット分で動画化できる尺や動画数が結構少ない。
NotebookLMは音声品質が頭一つ抜けているのと、無料で生成できる動画数に制限が無いのが強み。しかし音声を動画にするには、別のツールが必要で手間がかかる。どちらも一長一短あった訳です。
その後、どちらのサービスも改善されてきたのですが、ここにきてNotebookLMの進化が凄かった。
NotebookLM 音声解説時代
今からたった4ヵ月前ですが、NotebookLMに音声概要(Audio Overview)機能が実装された時は衝撃的でした。長文のブログを上手く要約するのはもちろん、日本語がメチャ流暢。音声品質が高いというか、間が絶妙なのです。ハッキリ言って、自分がアテレコするより100倍良い。
ただこれは、あくまで音声解説で動画ではない。ということで、生成した音声にCanvaでスライドを追加していました。
NotebookLM + Canvaで作成
Canvaは使いやすいサービスですが、それでも音声に合わせてブログ画像なんかを切り貼りするだけで、すぐ1~2時間掛かってしまいます。Canvaはお手軽過ぎて、パワポ初心者の新人のごとく、無駄にスライドを凝りやすいのもデメリットですね。
ここでGoogleは、音声解説のリリースからたった3ヵ月で、今度は動画解説(Video Overviews)機能を追加。相変わらず、AI界のスピード感は何なんだ…。
NotebookLM 動画解説(強制日本語化)
この動画解説により、Canvaのような別ツール不要で「お手軽なのに仕上がりもそこそこ」な動画生成が現実になりました。ただ残念なことに、リリース当初は下図のように英語動画のみのサポートでした。
「英語のみ」の注釈が・・・
日本語版まで待ちかなと思いきや。会社の先輩から「カスタマイズ」欄に「日本語で作成せよ」的な指示をすると、日本語の動画になるという情報をゲット。例えば、以下のような感じで指示します。
・タイトルやスライドは、全て日本語で作成せよ。
・音声は日本語で、適度にジョークを織り交ぜること。
これで強引に日本語の動画を作ってみたのが以下。
NotebookLM + 日本語化カスタマイズで作成
おお、確かに日本語音声になった。
音声もスライドも日本語・・・なんだけど、ページによっては文字がスライドをはみ出してしまっているな。あと、話者のテンションがブレている気がする。そして、何度か試すとスライドが途中から英語に戻ってしまうケースがあり不安定。やはり正式な日本語版でないと、動画生成の品質は安定しないか。
NotebookLM 動画解説(日本語版)
英語版のリリースから約1ヵ月、ついに8月26日に動画解説の日本語が正式サポートされたのです! 実際にはユーザにより順次サービス展開され、私のアカウントは8月29日にようやく使えるようになりました。
カスタマイズを開くと言語選択があり、日本語が設定されてるッ!
比較のために同じソースで動画解説を作成してみました。カスタマイズは一切せず、ボタンクリックのみで出来た動画が以下です。
日本語対応したNotebookLMで作成
スライドの出来は改善余地がありますし、会話と表が微妙に合ってないところもありますが、十分使えるじゃん。いや~、ボタン一発でコレは凄い。
まだブログの画像をスライドに貼り付けたりはできないようで、このあたりはNotebookLM+Canvaが優勢。が、そのあたりができるようになるのも時間の問題でしょう。
長文になりがちな我がブログ。今後は長文になったブログ記事には、この動画解説を付けていこうと思います。


