今回は、2月から開始した夏野菜の育成シリーズの第3回を書いてみます。
1週間前に水耕栽培の記事を書きました↓
この水耕栽培を効率よく行うために欠かせないアイテム「ECメータ」がようやく届きましたので、今回はそのことを書いてみます。
─ 目次 ─
ECメータとは
ECメーターは水溶液の電気伝導率を測定する器具です。水の電気伝導率を測ることで、水質汚染度や海水の塩分濃度を調べたりできるのですが、これを水耕栽培の液肥管理に使います。
水耕栽培に適した肥料としては、最大手(?)のハイポニカや、私が使っている微粉ハイポネックスがありますが、これらは水耕栽培に推奨される希釈量があります。最初に肥料を水に溶かす際はそれぞれの肥料に記載された希釈方法に従えば良いのですが、2回目以降が問題になります。水耕栽培の水補充の度に毎回水をリセットして希釈水を作り直せばよいのでしょうが、これは面倒かつコストがかかりますので、どうしても継ぎ足しで液肥を管理することになります。
このとき、一定期間栽培に使用した水は蒸発や植物の吸収で希釈量が変わり(だいたい濃くなり)、そこに既定の希釈をした液肥を追加すると、どんどん想定した希釈から乖離してしまうことになります。
そこで登場するのがECメータで、これを使うことで水耕栽培の液肥の状態をリアルタイムで確認することができるのです。
・・・ということを知ったのが、水耕栽培を始めてみようを思い立った3月初旬で、早速Amazonでポチってみました。
ECメータ納品
購入したのは使用方法が簡単なデジタル式のECメータです。
・水質測定器 デジタル TDS ECメーター 高精度 測定範囲0-9990ppm/0.1-80℃ TEMP PPM検査 便利 プール 温泉 水族館 水耕栽培など対応 (ホワイト)
なんと、送料込みで563円(税込)という安さ。 相変わらず、この手のアイテムのコスト感が謎です。
なお、安いなりのデメリットはありまして、納期が3週間と長かったです。ECメータが来るまでトマトの水耕栽培のスタートを待っても良かったのですが、初回の液肥の希釈はECメータが無くても大きく乖離しないと考えて、納品に先行して天気の良い日に水耕栽培を始めました。
で、1週間が経過してそろそろ水を追加したいタイミングという時に、ちょうどECメータが届いたのです。間に合ってよかった~。
器具テスト
ECメータは電気伝導率を測るだけの簡易な物ですので、それほど間違った値になることはないはず。なのですが、激安品ですので一応校正できているか簡易確認をしましょう。
東京都の水道水はEC値200 μS/cm前後といわれていますので、まずは水道水を測ってみます。
測定は電源ONして水につけるだけで至ってシンプル。実測値は198 μS/cmでした。水の中で振ったり、水に浸しなおしても値は変わりません。測定は問題なさそうですね。ついでに水温も測ってくれていますが、温度計は経験上バラつきが多いので、これは参考値としておきましょう。
ちなみに、水から上げて空中で測ると電気は伝導しなくなりますので、EC値は0になるはず。
これも、想定通りですね。校正できているようです。
基準となる水道水が198 μS/cmということが分かりましたので、液肥としての肥料成分の希釈量を確認するときにはEC値として約200 μS/cmを引いた値を考えれば良さそうです。
1週間後の液肥の状態
では早速、トマトの水耕栽培の状態を確認しましょう。
値は「1,516 μS/cm」で、水道水にもともと入っていた電解質分198 μS/cmを引くと、「1,318 μS/cm」になります。
トマト苗の定植直後はEC値 1,000 μS/cmが目安と言われていますので、ちょっと濃い目ですね。暫くは微粉ハイポを入れず水だけ継ぎ足しして、1,000 μS/cmになるようにコントロールしてみます。
なお、収穫に向けて 2,000μS/cm 程度まで引き上げるのが良いようですので、4月中旬になったら改めて1,500 μS/cm程度になるように濃度を調整予定です。
水耕栽培の現状
最後にトマトの状況です。1週間前から根張りがかなり旺盛でして、新しい根っこがグイグイと出てきているのですが、上の葉はあまり成長していないような・・・?
最初に投入したメネデールとリキダスの効果で根から育っているのかな? まぁ、気長に様子を見てみましょう。
夏野菜の育成シリーズ④に続く。