空と山と暮らし

パラグライダーと山歩きの記録、ときどき家と暮らし。

注文住宅㉔保険について

今回は注文住宅 - ローコストハウスメーカーで冬暖かく夏涼しい家を建ててみるシリーズです。

内覧(施主検査)は明日、その1週間後には引き渡しと引っ越しが迫っていますが、ここに至って未決定なアイテムがあり急ぎ検討しました。それは、保険。

─ 目次 ─

火災保険の検討

新築住宅に火災保険は付き物です。正確には、住宅購入時に住宅ローンを利用すると火災保険の加入が必須になります。我が家も住宅ローンを使用していますので、火災保険の加入が必須なのですが、これが引き渡し8日前なのに決まっていません。

住宅ローンは、りそな銀行さんにしています。火災保険の提案は、りそな銀行さん提携の保険サービス会社から2社と、ライフプランナーさんから頂いた1社の以下3社で相見積もりして検討しました。

火災保険の条件

火災保険は保険対象の建物保証額と家財保証額で金額が大きく変わります。そして火災保険には保証額以外にも保険料に大きく影響するものが2点あります。1つが建物の構造、もう1つが水災保証です。

1つ目の建物の構造ですが、我が家は省令準耐火構造のためコンクリート/レンガ造と同様にT構造扱いとなり、火災保険料が約半額になります。省令準耐火はハウスメーカさんの標準仕様のため、無い場合とのオプション金額比較はできないのですが、省令準耐火のために標準に含まれているであろう建築費は多少還元されます。

もう1つの「水災保証」の有無ですが、水災保証を付けると約1.6~1.7倍の見積もり金額になります。ここは正直悩ましいです。我が家は、引っ越しの理由の1つが現賃貸のハザードリスクでしたから、土地選びの時からハザード外を選択しました。このためハザードマップ上の浸水リスクは浸水0cm地域なのですが・・・目の前に川があるのです。ハザードマップもあくまで現時点の分析ということもあり、今後は地球温暖化等の環境変化で水災は増える気がしています。ということで、少し悩みましたが「水災保証」ありにしました。

ベースが決まりましたので、あとは支払限度額をどうするか決めることになります。建物価格はもう建て終わっている状況ですので検討外ですが、家財の支払限度額は変えられます。で、この家財が、当初の見積もりでは900万円になっていました。ウチに900万円も家財あったっけ・・・否、無い(断言)。

保健サービス会社のご担当者に電話をしてみると、何が家財に該当するかも教えてくれました。「家を逆さまにした時に、床などから離れるものが家財」であると。うん、分かりやすい。つまり、システムキッチンや据え付けカップボードだけでなく、エアコンや壁掛けテレビも家財ではなく建物になるということです。もちろん、家の外の車や自転車も対象外。そう考えると、家財ってたいしたものが無い気がします。

家本体以外で高めの買い物って家具だとダイニングソファーくらい? 家電で10万円を超えるようなものは壁掛けテレビを除くと冷蔵庫と洗濯機くらいか。洋服は高価なものは無いですし、家中の家財を合わせても100万円くらいで900万円は過剰に思えましたので、こちらは100万円に減額することにしました。

(→ 後から婚約指輪とかピアノとかパラグライダーとか思い出しましたが・・・保険で買い直すものではないかな)

 

この条件で、3社の比較検討をしたのですが、5年契約の保険料はほとんど同一です。僅差で東京海上さんが最安という状況。保険の中身もほぼ同じで、項目が似るのは当然としても、水災の免責45cmとか数値の仕様も同じで、まるでカルテルを結んでいるみたい。

というのも理由があり、保険業務は独占禁止法適用除外根拠法令の個別法に基づく適用除外(14法律・18制度)に該当し、保険カルテルという制度があるのです。各社の個性はオプションに現れてくるのですが、そのオプションも似たようなもの。比較しようと思いましたが、どうしましょうか。

ライフプランナーさんに確認したところ、(プランナーさんから提案頂いた保険会社ではなく)、最安の東京海上さんで良いと思いますというアドバイスを頂き、そのまま決定したのでした。

地震保険に加入すべきか

地震保険は住宅ローンの条件に無いため、そもそも入るべきかから検討になります。我が家は耐震等級3で倒れにくいのに加えて制振ダンパーevoltzもハウスメーカ標準で付いていますので、ここでさらに保険料を約2倍にしてまで地震保険に入る必要があるのかな、と。

ただ、地震保険は自分の家の倒壊・損傷だけを保証するものではありません。地震でお隣さんが倒壊して寄りかかってきたり、地震の影響で火事が起きて巻き込まれたら、これも地震保険が必要です。とはいっても、分譲地の近い方のお隣さんは全棟耐震等級3の桧家住宅ですので、倒れ掛かってくることは無さそうな気がします。一方、反対側のお隣さんは地元工務店さんで耐震等級は不明ですので、そのリスクを考えると一応入っておくべきか? うーむ、悩む。 最後はライフプランナーさんとも相談し、最初の5年は入ることにしました。

さて、地震保険も家財の保証額で保険料は変わりますが、損害保険会社の業界団体のWebサイト「地震保険|さあ、守りを固めよう。【日本損害保険協会】」に以下の記載がありました。

家財の買い替え・修理の平均値は約50万円とあります。改めて家財保証は900万円なくても良さそうな気がしてきました。

 

以上、火災保険と地震保険を色々勘案し、耐震等級3(地震保険半額)+省令準耐火構造(火災保険半額)で水災保証あり(火災保険60%増し)の仕様としました。そして、5年契約の保険総額は153,800円になりました。色々考えましたが、当初想定の保険金額に落ち着いたという結果になります。

団体信用生命保険(団信)

こちらは土地購入時点で決定済みですので今回の検討対象外ですが、保険関連として記録に残しておきます。

住宅ローンに必要な保険は建物の火災保険だけでなく、借主の団体信用生命保険(団信)への加入も必須になります。どちらも銀行が取りっぱぐれないようにするためのものですね。この団信は、土地購入当初はミニマムなもので良いと考え、金利の安い住信SBIネット銀行で事前審査を通していました。ですが、こちらもいろいろ調べるといろんな団信があります。団信は住宅ローンの競争原理が働いていて、各社いろんなプランを出してきているのです。そんななか面白いと思ったのが、りそな銀行団信革命(特定状態保障特約付住宅ローン)。惹かれたのは以下の条件でローン残高0円になるところです。

  • ガンの診断が出た時
  • 障害状態・要介護になった時

私の家は祖父と父がガンになりましたので、恐らくガン家系なのでしょう。ガンを考慮した団信の検討余地ありです。住信SBIなどのネット銀行の超低金利ローンの団信にもガン含む全疾病保障がありますが、長期入院の条件等が付いていて、例えば1年以上就業不能で初めて団信が発動します。父もガンで入院しましたが、ステージ4になっても2週間程度の入退院の繰り返しという状況でしたので、連続1年以上がイメージできません。おそらく、全疾病保障でガンによる団信が発動することは、ほぼ無いと思っています。一方、団信革命はガン発覚時点で団信が発動します。もちろんガン発覚後にすぐ亡くなるとガン団信の効果が薄まりますが、近い将来は血液1滴(マイクロRNA/腫瘍マーカー検査)での早期ガン診断/治療が普及している見込みもあります。そして、投資としての期待値として見ても、ガン団信はプラスになりそうで、選択しても良いかなと思いました。

もう1つの障害状態ですが、これが団信革命の一番の特徴と思います。団信革命のWebサイトの例ではスキー事故が記載されていますが、私も同じように(というか、より高リスクの?)パラグライダーや雪山登山をしています。通常の生命保険や医療保険ですと、フライト事故やピッケルを使用した雪山登山での事故は保証対象外ですが、団信革命はそれも含めての保険になります。もちろん普段から事故が無いように細心の注意で空を飛び山を歩いていますが、やはりリスクの高い趣味であることに違いはありませんので、保証される安心感はあります。

もちろん団信革命はメリットだけでなくデメリットもあります。それは金利。3月現在の金利を改めて調べてみると、住信SBIネット銀行は現時点で0.299%(!?)という超低金利を打ち出していました。

これと比べると、団信革命は給料振込口座指定割引とか色々つけても0.6%台前半でした。団信革命とは0.3%以上も金利差があり、この差分を自分で投資に回した方が良いのではと悩むレベルです。ですが、団信革命でも十分金利は低いですし、住宅ローン減税が0.7% x 13年あり逆ザヤ状態という状況でもありますので、最終的にはりそな銀行の団信革命で行くことにしました。

さて、住宅ローンについては固定金利と変動金利の2つかありますが、ここは金利上昇局面にある今でも変動金利一択でした。というのも、固定金利が高すぎるのと、日本において今後10年程度はそこまで金利が上がらないのではという見込みがあります。とはいえ急に金利が爆上がりしまう可能性はゼロではありませんので、その時はローン減税との兼ね合いもありますが、繰り上げ返済すると腹を決めました。

うん、保険とローンは人生最大の博打だな。

 

家を建ててみるシリーズ㉕へ続く

ひとつ前の家を建ててみるシリーズ㉓の記事はこちら。

家を建ててみるブログのシリーズ初回。

本文と直接関係ないですが、ブログの記事添削にChaptGPTを使うようになって修正がだいぶ楽になりました。AIですのでチェックに抜けあるかもだけど。