空と山と暮らし

パラグライダーと山歩きの記録、ときどき家と暮らし。

窒化鉄フライパン「COCOpan」を買ってみた

今回は、ちょっと変わった素材の調理器具について書いてみます。山へ担ぐにはやや重いモノのため、いつもの空や山向けの話ではなく、家での暮らしのことです。使い勝手が良い素材でしたので、手元にある他の調理器具と比べてどう違うのかをまとめてみました。

 

─ 目次 ─

購入したモノ

我が家はIHのため、調理器具は基本的にIH対応のもので揃えています。一応ラジエントヒーター付きのコンロですのでIH非対応の鍋も温められますが、ラジエントはIHに比べて熱効率が悪いため使用は消極的です。というか、我が家は3月に引っ越してから1回もラジエントを使っていません。恐らくこのまま使わず終わりそうな気がします。こういう状況ですので、ここで登場するのは全てIH対応の調理器具になります。

今回購入したのは「極SONS COCOpan (ココパン)」。お皿としても使える「モーニング」タイプで、21cm、23cm、26cmの3サイズがラインナップされており、一番大きな26cmにしました。これは底面が19.5cmで、IHの20cmコイルに合うため熱効率が良いです。

サイズ感がわかるよう、比較用に「ほりにし」と並べて撮影してみました。

 

さて、このフライパンを購入するに至った経緯なのですが、最近マイブームでパエリア熱が数年ぶりに再燃しており、そこで今の手持ちの調理器具に難点が見えてきたため必要になったのです。ということで、改めて今のレギュラーの調理器具を確認してみます。

 

レギュラー調理器具

まずはステンレスと鉄の調理器具。

右2つがステンレスで、小さめの16cmパン(ZWILLING製ピコ フライパン)と18cm鍋(ヨシカワ製雪平鍋 aikata)。丈夫でメンテの手間がかからず長持ちするので重宝しており、2つとも毎朝みそ汁と目玉焼き作りに活躍してもらっています。ステンレスパンは使用前に油でコーティングすれば食材がくっつくこともなく、使い終わった後にそのまま食洗器に放り込むことができるのが楽ちんですね。

左は一般的な26cmの鉄フライパン(藤田金属ソテーパン スイト)で、肉などの焼き物メインで使っています。ステンレスと同じように長持ちするは良いのですが、使い終わった後に油を刷り込む手間がかかります。もちろん食洗器もNG。この点が日々使いには合わず、使用頻度は低めだったりします。

 

次がアルミ系の調理器具。

よくあるテフロン加工のフライパンで、左が20cm、右が26cmです。大きいフライパンは、取っ手が取れるタイプが収納に便利です。取っ手が取れるシリーズを出しているメーカは何社かありますが、我が家は利便性を重視して食洗器OKなサーモス製 取っ手のとれるフライパンで揃えています。この2つも普段使いに大活躍してくれています。調理を終えたら食洗器に入れるだけというのが何ともお手軽です。

ただし、やはりテフロン加工の宿命でコーティングに気を使います。直接フォークやスプーンをパン底にあてるのはNG。調理で高温にならないように注意して使っても次第にコーティングが剝がれてきます。テフロンの再コーティングという技もありますが、DIYは難しく業者に依頼すると高価です。10年ほど前に登山用のチタン製コッヘル/蓋にテフロンコーティングを施工したことがありますが、合計5,000円程しましたので、よほど特別なモノでなければ買い替えになりますね。最近は高耐久コーティングの製品もありますが、それでも5年を超えたら寿命というのが一般的ではないでしょうか。

 

それと比較すると、コーティングの無い鉄やステンレスのフライパンは寿命の考え方が別次元です。冒頭の鉄フライパンは5年生ですが、ヘタリ感は無く、取っ手をメンテすれば一生ものです。荒く使っても良いのは心理的にも良いですね。

パエリアに適したパンは?

レギュラーチームの中でパエリアをするとしたら、鉄フライパン一択です。調理してそのまま食卓に出してフォークで食べるため、テフロンのフライパンは使えません。そして、目玉焼きに使っているステンレスパンでは小さすぎるため、消去法で鉄フライパンが残ります。もちろん調理のみでいえば、賃貸時代のガス火でも新居のIHでも問題なく鉄フライパンでパエリアを作れました。

しかし、この鉄フライパンにも課題がありまして、それが取っ手と調理後のメンテ。パエリアを食卓に出す時に取っ手が邪魔で、収納でも場所をとります。そして、鉄フライパンのため、調理後に油のメンテが必要というのも地味に手間だったりします。

 

この点を解決したく、できればステンレスで取っ手の無いフライパンをと探してみたのですが、いわゆるパエリアパンとして販売されているものは、もれなく小さな両手持ち取っ手が付いています。食卓に出す時には小さな取っ手があっても良いのですが、収納まで考えると取っ手が微妙に邪魔。なのに、そのような取っ手無しのフライパンを探せども何故か全然ない。取っ手の無いフライパンに限定して探してみると、ほぼテフロンコーティング付きのフライパンになってしまうのです。

かなり探し回っても見つからず、取っ手無しのフライパンを諦めかけていた時、テフロンコーティング無しのフライパンで取っ手も無いものが見つかりました。それが「極SONS COCOpan」。

ただCOCOpanは鉄製でした。調理後の油メンテが面倒だよな・・・と思いきや。窒化鉄加工の素材を使っていると記載があります。曰く「従来の鉄フライパンで必要なメンテナンスが必要ない」と。ホント!?

高強度で軽量とか、焦げずらいとか、他にも窒化加工のメリットは色々あるようですが、私としてはメンテ不要が最大の推しポイントでした。新素材のフライパンですので、エンジニアとして新技術なら試してみたいという好奇心が湧いたこともあり、珍しく衝動買いに近い形で購入ボタンを押していました。

 

さて、このCOCOpanシリーズはパンの形状が豊富なのですが、パエリアに使うなら「COCOpanプレミア」(写真左)か、「COCOpanモーニング」(写真右)が良さそうです。

 

COCOpanのホームページの料理例を見ると深さのあるプレミアかより深いレギュラータイプを使っているように見えますが・・・

レギュラータイプはパエリアパンとしては深すぎるのでは?

 

汎用性を求めるなら程よい深さのプレミアタイプが良さそうですが、パエリア重視で考えたらモーニングがベスト。うーむ、悩む。最終的には、食卓でそのままお皿になるメリットが最大限に活かせるモーニングを選択したのでした。

 

購入時にもう1つ迷ったのが、上の写真のように取っ手付きを買うか単品買いにするかどうか。というのも、我が家には既にサーモスのフライパン用の取っ手があり、これがCOCOpanでも使えるのでは、と思ったのです。これは、もしダメでも追加で単品購入すればよいかと考えて、取っ手無しで試してみることにしました。

 

Amazonで購入して届いてみたので早速サーモスの取っ手をはめてみると・・・

なんとピッタリ!

 

メーカ保証の無い組み合わせなので自己責任なのですが、がっちりロック出来て、逆さにしても外れません。やったぜ。

 

そして、蓋も手持ちの26cm用フライパンのものがそのまま流用できました。

蓋の下面がパンの直径より僅かに小さく、蓋の水滴が外に落ちないベストサイズでした。素敵すぎる。

パエリアを作ってみた

で、到着した日の夜にさっそくパエリアしてみました。薄いモーニングなので具材が蓋に触れずに盛れるか心配でしたが、二人分のパエリアの分量なら全く問題なし。食卓に出すとお皿と同じ形状ですので、とても食べやすかったです。

が、ここで1つミスをしまして、初回に上手くできたことに喜んでしまって、写真を撮り忘れました。ということで、パエリア写真はまたいつか。

そして食事後はたわしで軽く洗うだけでOK。鉄フライパンでは考えられない手軽さです。本当に錆びないかは、今後のお楽しみですね。

 

[12/24追記] 2回目のパエリアは忘れずに写真を撮りました:

お米1.5合+シーフードをベースに、クリスマススペシャルでチキンを追加しテンコ盛りになりました。モーニング26cmパンの場合、これでギリギリ蓋に届かない量でした。

なお油でフライパンが馴染むとサーモスの取っ手は滑ってしまったため、1,800円で純正取っ手も購入しました 笑

 

さて、モーニングはパエリア以外にも使えますので、登板回数は多めになる見込みです。モーニングというくらいですので、目玉焼きにも使ってみようか。

これから長く使えるといいな~。