空と山と暮らし

パラグライダーと山歩きの記録、ときどき家と暮らし。

紅葉の焼石連峰、平泉 中尊寺、気仙沼を歩く。

今年は猛暑の影響で、全国的に紅葉の色づきが遅いと聞きます。そんな中、ようやく東北で紅葉が始まったと知り、10月7日から焼石岳を泊りで歩いてみました。3連休の最終日には焼石連峰の麓の平泉や気仙沼にも行きましたので、今回はその記録を。

─ 目次 ─

ロケーション

焼石岳は岩手県 奥州市と和賀郡西和賀町の境にある標高1,548mの火山で焼石連峰の主峰です。東北というと3年前に素晴らしい紅葉だった栗駒山を思い出すのですが、焼石岳栗駒山を含めた栗駒国定公園の一部になります。

今回は、焼石連峰の焼石岳とその東にある東焼石岳、そして北にある南本内岳を周回するループコースで歩いてみました。

中沼登山口~銀明水

今年の夏は日照りが続き、普段は水が豊富な水場も枯れてしまう程でしたが、秋に入って一転。今回は雨上がりの登山でいきなりの水攻めに会いました。渓流からあふれ出る水が多く、登山道が半渡渉状態だったのです。

中沼~金明水の直登ルートを歩かれた山小屋管理人さんは「沢の水が腰まであり渡渉できなかった」とのことで、普段にない水量だったようです。(管理人さんは私たちと同じルートで登り返されました)

水が増えて元気だったのはキノコたち。若々しいキノコと、もふもふ苔を堪能できました。

登山口から2時間ほど歩いて銀明水避難小屋に到着。避難小屋ですが、綺麗なトイレ完備で助かります。

銀明水~金明水避難小屋

銀明水避難小屋から先も水攻めが続きましたが、それに加えて稜線に出ると爆風が襲ってきました。空も雲が増えてきて時折り雨が降るコンディションでしたので、景色は明日の楽しみにとっておき、そそくさと金明水避難小屋に向かいます。

寄り道せずに歩いて金明水に到着。先々週の八ヶ岳 根石岳小屋の13時着も早かったですが、今回も同じくらい早い到着です。長距離を歩くガッツリ登山も良いですが、小屋でまったりも楽しいですね。

金明水避難小屋は二階建ての立派なつくりで、中は吹き抜け付きの明るい小屋でした。水洗トイレ完備でありがたいです。

二人でおやつと、ごろごろタイムとルービックキューブを堪能していた頃に追加で2名が来られ、そして最後に市から管理委託された小屋管理人さんチーム6名が来られて、今夜は10名での宿泊になりました。

なお翌日に聞いたのですが、稜線の風が強すぎて金明水を断念し銀明水止まりだった方も多かったようで、銀明水避難小屋は宿泊25名という大人数になったとのこと。それでもキャパ30名でゆとりがある小屋が2つもある焼石岳は素晴らしいですね。


さて、日が沈むのが早い時期になりましたので、16時過ぎから夕食の準備を始めます。今回はお手軽パスタ。

加えて、玉ねぎスープとコンビニのカット野菜を混ぜたスープ。食後にリンゴです。山小屋で食べる食事は美味しい~。

翌日の朝食は管理人さんからキノコ汁やおうどんの差し入れを頂きました。本当にありがとうございました!

金明水避難小屋~東焼石岳

日曜の天気は予報通りの晴れということで、焼石連峰を巡回してみます。

焼石岳の周りは標高は1,500m程度なのですが、東北は森林限界が低くて稜線の眺望が素晴らしいです。標高1,300mくらいの稜線でも紅葉が始まっていました。

地面の葉っぱも赤くなり始めています。まだ緑色と赤色が半々といったところでしょうか。


焼石岳に向かって高度を上げていくと、紅葉が広がっていきます。その紅葉の稜線を進んで行くのが楽しい~!

稜線の眺望はどこも素晴らしく、東焼石岳からは池や池塘が点在する高原が見渡せました。

焼石岳~南本内岳

焼石岳から焼石岳には直接行かず、南本内岳に寄ってみます。途中に南本内源流沼がありました。昨日の強風は収まり、鏡のように反射した空が美しい。本当に良い山です。

南本内岳に到着したらコーヒータイム。金明水避難小屋で管理人さんから頂いたブラウニー(?)も美味しい!

今回の縦走ルートでは、南本内岳の周辺が一番の紅葉の見どころでした。

 

南本内岳~焼石岳

南本内岳から戻る途中に「花園」コースがあるので、そちらも歩いてみました。こちらは身長くらいの紅葉で染まった木々の中を歩けます。青い空と白い雲に向かって歩けて爽快でした。

最後に今回の最高峰の焼石岳へ。この時間になると少し雲が増えてきましたが、眺望はバッチリで周りの山々が一望できました。

秋田側に下りる「すずこやの森」登山口ルート方向も美しい。いつかこちらも歩いてみたいな~というか、絶対にまた来る!

その焼石岳で昼食。絶景を見ながらのラーメンは最高。

焼石岳~中沼

昼食後に泉水沼まで下りてきました。泉水沼からは湖面に映る焼石岳が見られます。ここにはベンチもあり、休んだり食事をしたりも良いですね。

 

では銀明水に戻りましょう。帰りもキノコケが元気でした。

そして中沼に到着。この辺りは紅葉がまだまだ。10月中旬~下旬に見頃でしょうか。

下山後

山を下りたら「焼石岳温泉焼石クアパーク ひめかゆ」さんでまったり。

そして「下山後は牛肉」をモットーにステーキ屋さんを探してみましたが、今回は「焼肉冷麺やまなか家」が良さそうだということになり、久々に焼肉にしてみました。ここの厚切り牛タンがメチャ美味で、お代わりしました。ステーキ替わりの大判 壺ハラミも美味しく、店名にもある冷麺も頂いて満腹です。

うむ、山を登ってなぜか体重が増えるパターンだな。

3連休の最終日に

せっかく平泉まで来ましたので、中尊寺に寄ってみました。8:30のオープンと共に入りましたので、人が少なめでゆったり見られたのが良かったです。

中尊寺といえば金色堂。ですが、内部は写真撮影は禁止ですので、覆堂の外からの写真をアップ。

金色堂を見た後に、すぐ横の旧覆堂で金色堂の保存修理工事のビデオを見たのですが、修理の手間が尋常ではありません。感動もひとしおで、もう1回金色堂に戻り再拝観してしまいました。

金色堂の周りにも色々見どころがあるのですが、特に素晴らしかったの大長寿院。門から見た庭園の美しいこと・・・。

 

その大長寿院のさらに奥にあるのが、かんざん亭。「寺ミス」「和ッフル」って…いいな。

ちなみに、金色堂が建立900年を迎えるのを記念して、東京国立博物館で来年1月から中尊寺金色堂の特別展が行われます。

こちらも行けたら行きたいですね。

 

そのあとは気仙沼の島巡りをして昼食を食べ、最後に気仙沼市東日本大震災遺構 伝承館へ。

海が目の前にある気仙沼向洋高等学校は、校舎4Fまでを津波に襲われながら犠牲者を一人も出さなかった。ですが、実際に圧倒的に破壊された校舎を見ると、よくぞこの状況で全員助かったと、畏怖の念を抱きました。

地震は忘れたころにやってくるといいます。しっかり記憶に留めておくことが大事ですね。

 

 

今回の焼石連峰縦走の詳細記録はこちら。