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注文住宅⑥ 地盤調査と草取り

今回は注文住宅 - ローコストハウスメーカーで冬暖かく夏涼しい家を建ててみるシリーズです。

前回の家を建ててみる⑤までは過去を振り返っての記事となりましたが、ようやくこの記事でリアルタイムに追いつきます。ということで、今回は先日実施した地盤調査のことを書いてみます。

─ 目次 ─

地盤調査とは

家を建てる土地が十分な硬さを持っているか調べるための調査です。建物は耐震等級3になる予定ですが、地面が柔らかかったら倒壊リスクが高まってしまいますので、ある意味土地も建物と同じくらい耐震のために大事ですね。もし軟弱地盤なら補強が必要になります。

地盤調査というと、設計が完了して基礎工事の始まる直前というイメージがあったのですが、そうではありませんでした。間取りと配置は決まったものの構造計算中で図面は確定しておらず、電気や照明は設計/検討中、そしてカラーに至ってはこれから打ち合わせでコーディネータさんとまだお会いすらしていない状況なのです。なぜこんなに先行して地盤調査をするかというと、地盤調査によっては地盤補強をする対応準備が必要になったり、基礎の作り方に影響が出るかもしれないから早めに見ておくのですね。

地盤調査はハウスメーカ標準の「スウェーデン式サウンディング試験(契約書ママ)」で一般的に良く使われている方式です。正確にはこの方式は2020年10月26日付のJIS改正で「スクリューウエイト貫入試験(SWS)」に名称が変わっており、ハウスメーカのホームページはSWSの記載もありますので、契約書類に古い記載が時々残っているようですね。最初は別物と思っていましたが、調べてみたら同一のものでした。なんでも、1917年にスウェーデンで開発されたものを1954年に日本に取り入れてアレンジしたもので、なかなか歴史のあるやり方です。ハウスメーカのオプションには近代的なボーリング調査などもあるようですが、一般的な2階建て住宅ならボーリング調査は不要です。なお実際にはSWS方式と、より新しいSDS(スクリュードライバーサウンディング試験)という2つの組み合わせが現時点のハウスメーカの標準の方式になっており、こちらの方がより厳密に地盤を調査できるということで、このSWS+SDSで地盤調査を実施してもらいました。

地形分類 - 買ってはいけない土地?

土地は多種多様ですが、耐震性に影響のある分け方として 地形分類 があります。自分の土地がどの地形分類に該当するかは国土地理院の「重ねるハザードマップ」で簡単に確認できます。

上記ページで地図を開き「地形分類」をONにすると色分けされたマップが出ます。今回建てる土地の分類は「氾濫平野」で、大きな河川の1-2km以内は大体この地形分類になるようです。昔の干潟もこれに該当するようで、東海道線を見てみると東京から横浜まで線路上の9割以上が氾濫平野です。今住んでいる所も同じ氾濫平野でした。強い岩盤の台地なら地盤補強が不要になる確率が高いのですが、氾濫平野は名前からして弱そうですよね。

土地探しで重要視したハザードマップ的には浸水無し(0cm)地域で氾濫のリスクは低めなのですが、地盤の種類までは限定していません、そこまで条件付けしていたら、土地の選択肢が狭まってしまいます。なので地盤が悪ければ補強でなんとかすることになります。地盤補強が必要な場合は100万以上の追加費用もありえますし、担当者さんからこの辺りの地域だと50%くらいは補強が必要になると言われていましたので、かなりドキドキの地盤調査でした。地盤調査の実施日は7月の設計打ち合わせで8月中に実施と聞き、あとは結果を待つだけ・・・とはいかなかったのです。

草取り

土地を購入して3か月ですが、梅雨から夏にかけての時期でしたので草が伸び放題です。そして地盤調査は草伸び放題では実施ができないのです!!

この手の草取りは公益社団法人のシルバー人材センターにお願いするのが定番なようですが、実施の3週間ほど前に相談してみたところ「大変混んでおり2か月待ち」とのこと・・・。うーむ、間に合わない。ということで、自分で草刈りをしてみることにしました。これはこれで良い経験になりますし。

といっても、どのような装備が必要でどれくらいかかるか分かりません。弟(大手ハウスメーカ勤務)なら地盤調査の草取りのコツや経験あるかもと聞いてみたら、本気で真夏に手で草取りするのと呆れられました。「普通にやったら10時間、昼なら熱中症で倒れるね」と心配される始末でシルバー人材センタがおススメとのことでした。うん、知ってる…。

確かに8月に入ってからというもの、熱中症になりかねない猛暑が続いていますので、少し焦ってきました。効率的に草取りするために充電式の草刈り機とかネットで探したり、草刈り動画を漁ったりしました。そして二種類のカット鎌を購入したのでした。

草取り道具でとても参考になったのは以下の「カーメン君」ガーデンチャンネル。

 

実はサムネイルに映っているスキッジャー(左手で持っている輪っかの変わった鎌)をAmazonで買ってみようかと検討もしていたのですが、動画ではあまり使いやすそうでなく、無駄な出費をせずにすみました。ちなみに、この動画は長いですが後半が面白くて良いです。陸上経験者は体力あってよいですね。カーメン君は面白くて役立つ動画が沢山で、引っ越し後に菜園をする時にもお世話になると思います。

もう一つ、電動の草刈り機も考えてAmazonで色々探したりもしたのですが、鎌と競争している以下の動画で見送りになりました。

鎌の方が早いです(笑) いえ、特大鎌も草刈り用に鍛えられた筋肉も持ち合わせていないのですが、電動草刈り機が無くても草取りできるものなのかな、と変な自信が付きました。(動画の鎌手は草取りチャンピオンらしいです。すごい)

ただ、8月初旬の暑い昼間に草取りをやったら本当に命に関わります。この記事を書いている今日も東京で猛暑日の年間の歴代最多記録を更新というニュースが入ってきていましたので、タイミングも難しかったのです。幸いなことに、8月上旬に夏休みを取っていましたので、天気を見て実施時期の調整余地がありました。そして雨上がりの曇りがちな日にチャンスと思い朝6時に鎌を握りしめて現地へ行きました。そして二人で作業して5時間後・・・なんとか終わりました!小雨のある曇りでも暑かったですので、晴れていたらヤバかったです。

草取りビフォーアフター

写真の通り、真ん中で埋もれていた雨水枡もしっかり頭を出しています。小さな鎌だけでなんとかなるものですね。なかなか良い経験でした。

地盤調査の結果

さて、草むしりが終わり無事に先日地盤調査が実施されました。そして翌日に設計士さんから「直接基礎による対応が可能な地盤」という結果が出たと連絡がありました。追加の出費が抑えられて良かった~。

さらに翌日に試験結果の書類を入手しましたので確認すると、地盤の長期許容応力度62kN/㎡でかつ地面50cm以下は安定した地盤であること、液状化被害の可能性:A(低い)となっておりました。どの程度の数値なら良いのかイマイチ分からずこれから勉強なのですが、とりあえず地盤強化は不要という結果が出ましたので、ひと安心です。

 

・・・さて、今週末からはカラーの打ち合わせが始まります。どんなコーディネータさんになるのかもまだ不明なのですが、楽しみです。

 

家を建ててみるシリーズ⑦へ続く

 

ひとつ前の家を建ててみるシリーズ⑤の記事はこちら。

家を建ててみるブログのシリーズ初回。