空と山と暮らし

パラグライダーと山歩きの記録、ときどき家と暮らし。

OZONE Swift6フライトから100日

昨年11月に新グライダー「Swift6」の初フライトの記事を書きました。

その時にSwift6のフライト自体は良いものの、立ち上げに癖があることを書きました。それから100日が経過しましたので、昨日3月10日のフライトと合わせて現在の状況を記録しておきます。

 

─ 目次 ─

Swift6の立ち上げ

前回のフライト記事は紅葉シーズンの11月でしたが、その後12月も何回かフライトに来て毎回Swift6でグラハンも実施しています。

前回書いた通り、Swiftは両翼端が先上がり気味になる癖があり、当初はそれを抑制するためキャノピーの真ん中を意識的に引き上げて立ち上げをしていました。

それが強風や弱風で色々グラハンで試していると、グライダーの癖に適応したのか、無意識にキャノピーの真ん中を優先で上げられるように自然と体が動くようになりました。

以前のDeltaとの違いが大きくて最初は戸惑ったのですが、やはり同じメーカーですので、コツさえわかればスムーズに移行できるように考慮してあるということでしょう。

そして、購入から100日が過ぎた昨日3月10日のフライトですが、テイクオフの時にはSwift6の癖は全く気にならず、フライト後に「そういえば立ち上げ癖があったな」と思い出す程度まで馴染んだことに気づきました。

ということで、もしSwift6(や同系Rush6)で立ち上げを気にされている方がいれば、「恐らく慣れます」とコメントしておきます。

冬と春の境い目

暖冬の暖かい日々から一転、今週末の朝霧は土曜に強い北風が入り、空は冬に逆戻りです。つまり上空が冷えて絶対湿度も低くなっているということ。

そこに快晴のコンディションで春の太陽角度の強い日差しが降り注ぐことで地表に熱い空気が作られ、乾いて冷えた上空に向かってあちこちにサーマルが生まれます。…これは最高のフライト条件になる。

 

そのコンディションに期待してか、朝霧には各地からツアーも来ていまして、10時頃に遅めで到着した頃には前山から多数のグライダーが飛び出していきました。

グライダーの数は多いですが、期待通りのバンバン上昇気流のお陰でテイクオフ前が混むこともなく、グライダーが次々に稜線に消えていきます。これは急がねば。

 

まずパイロットを取得して間もない妻が空へ。ポッドハーネスにまだ慣れないようですが、無事に落ち着いてテイクオフできました。良かった。

私がテイクオフした時には妻がすでに稜線に渡っていました。まずはそれを追ってみましょう。

ボーナスステージ!

今日は11:30という遅めテイクオフでしたが、まだまだ前山のサーマルは潤沢です。予想通りですね。西富士をスルーして2尾根につけ、+9m/sの快適サーマルをゲット。

(いつものスマホ自動撮影のゴーグル反射画像です)

 

サーマルを回し終えると高度2,900mまで上がっていました。今日はどこでも行き放題ですね。とりあえず、妻が向かっていると思われる天子岳を目指します。

 

長者ヶ岳あたりで更に強いリフトがあり、センタリングしなくても上昇していきます。空気が澄んで視界が良好なため、高度が上がると海が近くなったように感じます。走ったら駿河湾に届きそう。

 

さて、妻を探しながら天子ヶ岳まで南下してみましたが、今日はコンディションが良すぎて3,000m以上を飛んでいるグライダーもあり、また遠くまで足を延ばしている人も多くグライダーが米粒のようです。とても妻のグライダーを特定できません。

ということで潔くあきらめて、その後はまったりフライトに移行しました。高度も稼げたので、久しぶりに沖へ走ってみます。天子ヶ岳からまっすぐ世界地図に向かってみました。

 

世界地図に標高2,000mで着くとその裏にもサーマルがあり、世界地図で2,500mまで上昇。富士山で一番高い富士宮口の標高が2,400mですが、もう富士山が目の前というスケール感です。振り返ると、毛無山の稜線の裏に、南アルプスの雪山が輝いていました。間ノ岳北岳がひと際雪が多いです。

(フロントカメラ画像。右下のハーネスにピントが合っているのが悔やまれる…)

ちなみに、南アルプスの山チェックのため帰宅してGoogle Earthで確認してみたのですが、右手に立山も見えた模様です。

 

沖でもあちこちにリフトがあり、なかなか高度が下がりません。最後にもう一度富士山に向かってフライトして、シンク帯を利用しながら下降。

今日は久々のボーナスコンディションでした。

 

もちろんランディング後はSwift6でグラハン。講習バーンの風も良く、一日パラを堪能できました。

しばらくは雪山メインですが、4月にまた飛びに来たいな~。

猪苗代湖の周辺で雪山歩き

2月23日から3連休を利用して福島に行き、猪苗代湖の周りの雪山を歩いてみました。1日目は猪苗代湖の北東にある安達太良山、2日目は北にある西吾妻山です。3日目は猪苗代湖の周りを観光して帰ってきましたので、今回はそのことを書いてみます。

─ 目次 ─

ロケーション

猪苗代湖福島県会津若松市郡山市耶麻郡猪苗代町にまたがる湖で、その北には磐梯山、その更に北の裏磐梯西吾妻山、北東に安達太良山があります。今回は天気が微妙な初日に足慣らしの安達太良山へ、天気の良い2日目に本命の西吾妻山へ登ってみました。

 

1日目は安達太良高原スキー場からメインルートを通って安達太良山の山頂へ行きます。

安達太良山

今年は暖冬の影響で、ピークシーズンにもかかわらず安達太良高原スキー場の積雪量は25cmと非常に少なく、山頂に向かうゴンドラは停止していました。このため、初日はスキー場から歩いて山頂に向かいます。

例年なら木々に雪が積もっているのですが、今回は枝の雪が解けて氷の塊になっていました。

2月にコレは、なかなか珍しい景色です。

 

さて、当日は西風の強風予報でしたが、東から登るメインルートは西にある安達太良山が風を遮ってくれまして、先程の氷のオブジェを楽しみながら平和に登ることができました。

 

しかし稜線まで登ると安達太良山の遮蔽が無くなりますので、予報されていた爆風が襲ってきます。山頂下の指導標の氷柱も斜めになっていて、景色も真冬の様相ですね。

山頂までの道は風に耐えながらになりましたが、無事に山頂に登頂できました。

稜線より下に降りるとまた無風になり、歩いていると暑いくらい。風ひとつで様変わりする雪山は面白いです。

1日目その後

下山後は温泉に入り、そして翌日に備えてエネルギーを傭えるべく焼肉へ。予約した牛豚馬鶏 二本松店に開店と同時に入り、牛タンや壺ステーキを堪能できました。

夕食後はホテルに宿泊して明日に備えます。ちなみに今は福島県の「来て。」割(通称「福島割」)のキャンペーン中で二人で6,000円オフ。とてもお得です。

 

2日目 ロケーション

翌日は「スノーモンスター」で有名な西吾妻山。グランデコスノーリゾートから登れますが、こちらのスキー場は積雪量160cmでゴンドラも動いていますので、登りはゴンドラ利用で山頂駅から歩くプランです。

ルートはこちら。

まったり朝食

2日目の朝はホテルで食事。「山登り前ご飯派」としては、パンではなく納豆ご飯が食べられるのは嬉しいです。

朝食時に天気を確認してみると、午前は曇りベースで午後から良くなる模様。ということで、山は早出が基本なのですが、ビュッフェでゆっくりパンとコーヒーも頂いて、まったりな朝になりました。

 

西吾妻山

ゆっくりホテルを出て混雑するスキー場に着き、ゴンドラに乗って山頂駅から歩きだしたのが10:30。かなり遅めでしたが、この時間でもまだ雲が多めです。稜線まで歩きましたが、登り中は空も真っ白でした。

広場に出ると方向感が鈍ります。

 

さて、これまで雲の中を登って来ましたが、これが山頂に近づくと、いきなり青空に!

暖冬の影響でスノーモンスターも例年より小ぶりなのですが、ミニなスノーモンスターを見ることができました。

 

西吾妻山は風も弱く、山頂で温かいラーメンも食べることができました。

美味しい。

 

昼ご飯を食べて少し散策したら下山です。

スノーモンスター達が遠ざかってしまいます。名残惜しい・・・。

 

帰路は山の中腹あたりも晴れてきて、青空に白い木々が映えます。今日は穏やかなコンディションで、最初から最後までゆっくり雪山を楽しめました。

 

最後はゴンドラ山頂駅にデポしたスキーとスノボーで下山。楽ちーん。

グランデコは雪がたっぷりあり、滑りも安心して楽しめました。

 

2日目その後

グランデコから南に進み、猪苗代湖の近くの宿に宿泊しました。2日目は2食付きにしましたので、温泉と夕食探しも不要で、のんびりできました。

もちろん今回も「福島割」を活用で6,000円オフ。助かります。

宿からは磐梯山の花火が見れるサプライズも楽しめました。

 

3日目 観光

最終日は午後に用事があったため、午前中に猪苗代の周りの観光地巡りをしました。良かったのは、国指定重要文化財になっている「天鏡閣」。

文化財の保存対象になっている建物は見るだけのものが多いですが、ここは椅子に座って写真を撮ったりできます。木造2階建ての建物で、延べ床面積:280坪という広さ。玄関ホールの大きさに我が家が収まってしまうのではないかというスケールです。築100年を超える明治の家ですが、しっかり造られた建物は耐久性が違いますね。

内装も尋常ではなく作り込まれています。床ひとつとっても、手間のかかる(高価な)ヘリンボーンの更に上を行く複合デザインの床。この家を任された設計士さんは、さぞ楽しかったのだろうと思います。

 

そんな明治時代の気分のまま、次は西の会津若松 七日町通りへ。

こちらもレトロ好きには堪らない場所です。年季の入った店が立ち並び、散策するだけで楽しいです。今回は、末廣酒造さんで甘酒の酒粕を買い、

太郎庵さんで、ケーキセットを頂きました。

ケーキは、めちゃボリュームあって美味しい。




さて、今回の旅では栃木で大谷石の「てまり窯」タンブラーやマグ等もゲットできました。

大谷石というと、外構工事でよく見る風合いのある石板というイメージが強いのですが、この「てまり窯」はその大谷石釉薬にした器で、シックな質感がとても良いです。

 

下の写真は本当は爪楊枝入れなのですが、我が家では玄関ニッチのオブジェになりました。

かわいい。


今回の雪山歩きの詳細記録はこちら。

夏野菜'24-① 屋内で畑の準備

今年は2月19日が二十四節気の雨水の日。雪が雨に変わり水になる日ということで、草木が芽生える頃合いです。我が家は、まだ秋冬野菜のネギ、玉ねぎ、レタス、カブ、ブロッコリ、キャベツ、ほか葉物系を育成中ですが、夏野菜向けにカルス NC-Rで土壌改良中のエリアが仕上がりつつありますので、そのスペースに合う量の種まきを始めることにしました。今回はそのことを備忘録に書いてみます。

また、今年はブログで夏野菜の育成シリーズを書く予定で、今回がその第1回目の記事になります。

─ 目次 ─

種の発芽管理

2023年は夏野菜として、トマト、キュウリ、ナス、ピーマン、オクラをメインに育てたのですが、去年は引っ越しが3月末でしたので種からの育成は間に合わず、苗を購入して栽培しています。今年は時間がたっぷりありますので、種から苗を育ててみます。

プロの農家さんの苗づくりは、発芽庫やハウスで大規模管理することが多いですが、家庭菜園ではそこまで大量に作りません。かといって、ハウスを作らず外庭の片隅で育てるにはまだ寒い。ということで、高気密高断熱の住宅が冬でも発芽に適した室温22℃で安定させられるメリットを活かして、室内で発芽管理に挑戦です。窓際は日射が弱く徒長する可能性がありますが、我が家は南面に日射遮蔽タイプ窓ではなく日射取得タイプの断熱窓を設置しましたので、そこそこの日射は得られるはず。もし失敗しても苗を買えばいいだけですので、ダメもとで種からやってみましょう。

 

今回は夏野菜の話なのですが、先行してミカンの実生苗の育成を始めていますので、まずはそちらの状況から。

家康手植の蜜柑

こちらは2月初旬に先行して始めたミカンの苗。

お正月に静岡へ帰省した時に頂いた駿府公園の「家康手植の蜜柑」の種で、品種は「ほんみかん」。ミカンを食べた時に種がありましたので、それを発芽させてみました。大きくなったら庭木にしようと妄想しています。

無事に芽は出てくれましたが、余っていた腐葉土に種を撒いてしまったので、苗向けの土としては微妙です。ということで安全を見て、苗に適した赤玉土バーミキュライトを鉢に追加ブレンドして、室内管理で様子見です。温度管理は問題なさそうですので、夏野菜も同じ環境で苗管理していきます。

夏野菜マップ

今年の家庭菜園は、昨年の野菜たちの葉っぱの茂り方をふまえて、庭の夏野菜ゾーンに以下の苗を植える計画です。

一番背が大きくなるキュウリとミニトマトは2苗ずつ畑の一番北側に植えて、ツタが通路の上の空間を利用できるようにしています。次にナスが大きく育ちますが、今年は高さ調整して適度なサイズで2本を育てる予定です。その次に大きいのがピーマンで、去年は1本で二人暮らしに余るくらい採れましたので、今年も端に1本のみにしています。オクラは密集栽培ができますので、ギュッとまとめて5本を植える予定です。ミニトマトは切った脇芽も時間差で育てられますので、そのスペースもトマトの間に確保しました。菜園は、東(右手)は水やり少な目ゾーン、西(左手)は水やり多めゾーンに分けてあります。これ以外に果樹ゾーンにロロンカボチャを植える予定です。

この計画ですと、植え付けはキュウリ2+トマト2+ナス2+ピーマン1+オクラ5+カボチャ3=計15ですので、100均の3x4マスポッドに1列追加して3x5=15マスのポッドを作り、そこに種を植えることにします。

種まき

土は苗用に赤玉土60%:腐葉土30%:バーミキュライト10%を混ぜています。これをポッドに均して、種を植えていきます。

1枠に2-3粒づつ入れていますが、植えてしまうとどこに何があるかわからないですね。どの枠に何の種が入っているか分かるようにメモ用紙に記載して貼り付けてておきます。

 

そしてもう1つ、ホームセンターで種まき用のロックウール ブロックが安く売っていましたので、試しにこちらにも種を植えてみました。

こちらは種が見えますので、何を植えたか分かりやすいです。土とロックウールのどちらが勝つか未知数ですが、いずれか良く育った方を庭に植えます。

 

これを窓際へ設置。芽が出るまでは、直射が当たりにくい奥の場所に置いています。

 

・・・とりあえず3日経過して芽が出てきました。

同じ種でスタートしていますが、初動はロックウールが明らかに優勢。しばらく様子見してみます。

ちなみに明日からの3連休ですが、今夜から雪山に出発予定で丸々3日は放置状態になります。水を多めにあげて出発しますが、うまく持ちこたえられるかな?

 

夏野菜の育成シリーズ②に続く。

加湿器その後

先月、以下の加湿器の記事を書き、ダイニチ工業製HD-RXT723を購入しました。

購入から1か月が経過しましたので、今回はその後の実態を記事にしてみます。

 

─ 目次 ─

加湿器の性能は足りたのか?

前回記事では、高気密高断熱な我が家で必要な加湿性能を試算し、HD-RXT723が1台あれば相対湿度55%~60%レンジを狙えると書きました。これが実際どうだったかといいますと、加湿性能は想定した通り十分で、加湿器1台で家中を相対湿度55%以上にすることができました。HD-RXT723は気化式として動作するECOモード(加湿量:460mL/h)と温風を使う標準モード/ターボモード(加湿量:800mL/h)がありますが、省電力なECOモードのみで相対湿度55%を超えています。

ただ想定外だったのは、上限と考えていた相対湿度60%を超えてしまうことが多々ありまして、思ったよりも湿度管理は難しいなと実感したのです。

加湿しすぎの原因

もともと家の湿度については昨年の記事「加湿シーズンのための暮らしの切り替え」と「加湿器はいらない…?」の通り、加湿器がなくても相対湿度40%~60%を維持できていました。そこから、肌保湿のために下限が55%になるように底上げすることを狙ったのですが、当然のことながら元々湿度が60%近くになる風呂上り、具体的には風呂CF(代替のサーキュライト)を稼働させた直後は、家の湿度が高い状態で風呂からの加湿が行われることになり、湿度がカビリスクの60%を超えてしまうのです。

写真の通り、湿度50%設定で湿度67%に…

 

風呂CF以外にも、加湿効果のある洗濯乾燥機や食洗器が動いていると、相対湿度は60%を超えがちになります。HD-RXT723は設定湿度を上回るとファンの回転が遅くなっており、加湿抑制コントロールは正常に動いています。ファンが完全停止していないのが少し気になりますが、例えSwitchBot連動で加湿器を完全停止させたとしても、周囲から加湿されるのは加湿器で止めようがありません。

湿度が上がりすぎてから加湿器を止めても手遅れなので、対策としては入浴の準備をしだす頃から加湿器を止めて湿度を下げておいたり、洗濯乾燥や食洗器を動かす1-2時間くらい前から加湿器を止めたりすれば良いのですが、これが正直メンドクサイ。止め忘れること必至です。

加湿効果のある機器の方を止めても対策になりますが、乾燥させない洗濯乾燥機や食器洗い乾燥機というのは、本末転倒です。

正直、センサ付き加湿器を使ったとしても、相対湿度55%-60%で安定させることは無理筋だったという気がしてきましたが・・・うーん、困ったぞ。皆さん加湿器の運用はどうしているのでしょうか。

現実的な加湿器の運用

湿度を5%レンジで自動コントロールする妙案は、現時点で思いついていません。湿度の実測値から加湿器をオン/オフする自動制御では生活で発生する湿度変動に追従できず、やるとしたら日々の暮らしの統計データや気象予報から1-2時間後の湿度変化を高度に予測して加湿器をコントロールする必要があると思われます。しかし完璧な予測は不可能。

であれば、湿度が閾値を超過しそうになったら冬でも冷房を動かして急速に除湿させる設定をするか。・・・エアコンは流石にやり過ぎですね。

冷えて乾いた外気を取り入れることも案の1つですが、窓の自動開閉は難しそうなので、やるとしたらキッチンの同時吸排換気扇をスイッチボットで動かすとか。・・・いきなり動いたら煩いか。

 

ちなみに、カビ予防としては、相対湿度60%超過がダメかというとそうではありません。公益財団法人文化財虫菌害研究所の論文「カビの予防と防菌防黴」によると、好乾性カビであっても発育最低相対湿度は65%ですので、相対湿度64%まではカビ予防が成立します。

ただ部屋の中央が室温22℃/相対湿度64%だったとしても、窓や外壁近辺(壁内)は温度が下がり、つまり絶対湿度が同じでも相対湿度が上がります。この冷却部のマージンを見て相対湿度60%をリミットに考えているのですが、部屋の湿度が上がったからといってすぐに壁内の湿度まで上がるかというと、ここにはタイムラグがあるわけです。このあたりが見極められれば「n分間は室内の相対湿度65%まで耐えられる」のような話ができるのですが、非定常計算まで含めた相対湿度の限界値を求めるのは難解ですし、論文などの事例もパッと見つかりません。

ということで、とりあえず現時点では、結露計算で結露判定する湿度を上限として、湿度管理するよう見直すことにしました。我が家の場合は、壁構成(A種EPS特号/キューワンボードの内外断熱)と気象条件(最低外気温-5℃、室温22℃)の結露計算上の限界値=相対湿度:66%を真のリミットとして、以下の条件で手動で加湿器運用をしていく予定です。

・基本は相対湿度55%~60%で運用

・1時間だけ相対湿度61%を超えて66%まで上げてOK

・相対湿度67%は超えない(1分間でもNG、ただし浴室は除く)

・入浴/食洗/洗濯乾燥の前は加湿に備えて相対湿度50%まで下げてOK

今年だけかも?

さて、手動運用の課題はヒューマンエラーです。試行錯誤している1年目はともかく、2年目以降は私のズボラ性格が発動して管理がいい加減になることは目に見えています。できれば来年までに追加対策を打っておきたいですが、もしかしたら加湿しすぎは今年が特例かもしれません。特例というのは以下2点です。

  1. 竣工初年度のベタ基礎からの加湿増し
  2. 例年にない暖冬

まず1ですが、昨年3月末に新居に引っ越してまだ1年経過していないことから、まだまだ基礎からの加湿が多いはずです。来年は基礎の乾きが進んで加湿しすぎが抑えられると考えています。

次の2は今年が例年にない暖冬で、そもそも屋外の湿度が高めということ。加湿器が到着した1月20日は暦上で二十四節気大寒でしたが、東京の最低気温は4.6℃と高く天然の除湿が弱いために、屋内は加湿器なしで湿度50%程度ありました。そのまま一番気温が下がる翌朝の温湿度計の実測記録を見ると、AM6:00で外気6.9℃、絶対湿度6.53g/㎥(相対湿度85%)で、とても真冬の絶対湿度に見えません。この屋外コンディションで屋内の湿度を55%に上げておくと、何かのキッカケで屋内の湿度が60%超えした時に加湿器をオフしても、24時間換気だけでは湿度がなかなか下がらないのです。

ちなみに2月中旬に入り、例年は寒さが堪える時期のはずですが、最近は天気予報で4月の陽気と言っています。これでは暖房も加湿も不要です。

【追記】翌2月20日の温度記録が笑える値でした:

2月の早朝というのに、外気:14.9℃、絶対湿度:11.47g/㎥。加湿器を止めても室内の湿度が60%越えで、もはや春を通り越して梅雨の雰囲気です。

温暖化の傾向はあるにせよ、今年は外れ値的に暖かいと思いますので、来年はもう少し寒くなって、加湿しすぎても湿度を落としやすくなるのではと期待しています。ということで、加湿管理については来冬に再び実測してみたいと思います。

 

おまけ

先週はバレンタイン。去年はチョコではなく私の好きなミルクレープだったことをブログに書きました。

今年のバレンタインもミルクレープ。しかも、巷で話題の特製クリーム「なまくり」を妻がゲットしてきてくれまして、泡立ててくれた甘め生クリームと特製「なまくり」をブレンドしたミルクレープを作ってくれました。

メチャおいしい。本当にありがとう。

 

お決まりのハッシュタグを書いて終わります。(ヤマト住建の公式アンバサダーになった経緯はコチラ

#ヤマト住建公式アンバサダー

#yjオーナー

節分の上高地を歩く

2月3日の節分に上高地を訪れました。昨年2月5日にも上高地に行きましたので、ほぼ1年ぶりの訪問になります。

今回は、猿との遭遇と節分というイベントがありましたので、そのことも書いてみます。

─ 目次 ─

ロケーション

上高地は長野県松本市景勝地で、標高は1,500m。

上高地の入り口となる釜トンネルは、一般車の入場が制限されています。夏は沢渡から上高地へのバス/タクシーが利用できますが、冬季はこれも不通になり車で入ることができません。しかし、徒歩なら釜トンネルを進めますので、今年も歩いて上高地入りして明神池まで散策してきました。

釜トンネル~大正池

2月3日の天気予報は9時まで曇りでしたが、7時の時点で雲が消えつつありました。天気前倒しがありがたいです。今年も例年のごとく暖冬と言われますが、やはり朝は冷え込み樹氷がしっかり付いていました。

 

大正池に到着。2月なのに池が凍っておらず、かつ凪状態というミラクルコンディションで、湖面に穂高連峰の山々が綺麗に映りこんでいました。美しい・・・。

大正池河童橋

しばらく積雪がなかったためか、固めの雪での散策になりました。雪を踏み抜いたり深く潜ることはなく、カンジキが不要な路面状態です。雲だった水分が凍結したのか、きれいな雪の結晶が空から舞ってきました。

河童橋に到着する頃には、雲一つない快晴に!

冬の穂高は一段と美しい・・・。

 

河童橋~明神池

河童橋からも昨年と同じルートで明神池を目指します。ここで猿の群れに遭遇し二匹が近くに来ました。左のボス猿(?)は人を意に介さずという雰囲気でしたが、右の子分(?)はこちらに睨みを効かせて警戒しているようです。

 

警戒しつつも人は慣れっこなのか、のんびりグルーミング始めました。子分(?)の目は真剣そのもの。

「先輩、ここ痒いでしょ」

 

「痛てっ!」「わりぃ」

 

「日なた暖か・・・」

 

「コラ、こっち見んな」

 

 

・・・そして無事に明神に到着。

明神池

今回は明神で昼ご飯。節分ということで、今年は豆を持ってきてみましたが、年を重ねるたびに歳の数だけ食べるのが大変になりますね・・・。

それと金沢のお土産、茶菓工房たろう「はなことたろう」も頂きました。抹茶カステラにカカオチョコの羊羹を結合。美味しいうえにカロリーたっぷりで、山に最適です。

昼は少しのんびりタイム。風がなく日射もしっかりで、なんか歩いていると暑いくらい。明神の散策をしてみると二之池も凍っておらず、ここでも湖面に反射した風景を楽しめました。

 

いつか明神岳に登る! (ビシッ)

明神橋大正池

昼休みを終えたら、明神橋を渡り左岸を歩いて帰ります。振り返ると尖がった明神岳がカッコよく、そして名残惜しい。

 

河童橋まで帰ってきました。南から太陽が入り、穂高の山々が良く見えますね。ここ最近は暖冬の年が多いですが、今年は例年よりも更に積雪が少ないようです。

 

ちなみに、下の写真は去年の2月5日の河童橋。やはり山の地肌の見えている面積が今回より少ないです。

温暖化で冬が暖かくなるのは助かりますが、雪山は残ってもらいたいのが悩ましい。

大正池~釜トンネル

ここからは来た道と同じ道を戻ります。大正池から見える穂高を目に焼き付けました。

また来年くるぞ~。

 

下山後

夕食は上高地での恒例になりつつあるステーキハウス 「バイソン」へ。17:30の開店と同時に向かいましたが、すぐに一杯になりました。流石ですね。

今回は3名グループなのですが、なぜかプレートは4皿・・・?

アメリカンステーキ、ガーリックステーキ、ランプステーキ、トルネードステーキをそれぞれ3等分して美味しく頂きました~!

今回のルートは標高差が400mで山登り感は無かったですが、歩いた距離は約30km。疲れた体にステーキの脂が浸み込みました。上高地に来たら、また寄ります。

 

上高地の散策の詳細記録はこちら。