空と山と暮らし

パラグライダーと山歩きの記録、ときどき家と暮らし。

注文住宅⑲気密測定

今回は注文住宅 - ローコストハウスメーカーで冬暖かく夏涼しい家を建ててみるシリーズです。

上棟から3週間。前回の電気チェックから1週間しか経っておらず、外からの見た目はガルバリウム屋根が載ったくらいしか変化がありませんが、家の中は着々と建築が進んでいます。そして断熱材と気密部材の施工が終わり気密測定の日になりましたので、今回はそのことを。

─ 目次 ─

気密測定とは

これは建物外側の柱や壁の間など家の内外に隙間がどれくらいあるかを測定するもので、建物床面積1㎡あたりの隙間相当面積 = C値[c㎡/㎡]を求めることになります。家の隙間が大きいと漏気が増えて計画通りの換気が行われなくなってしまいますので、一定以下の隙間サイズになるように施工するのが大事になります。漏気があれば空調の効きも悪くなりますので、省エネ(運用コスト)的にもC値は小さいほど良いです。新住協(新木造住宅技術研究協議会)さんでは、C値=1.0c㎡/㎡以下をひとつの目安とされています。

C値は最終的には完成前に測定しますが、家が完成した状態ですと結果が悪かった場合の対策が限定的になってしまいますので、石膏ボードや壁紙や外壁が取り付けられる前に中間測定と対策を行うことが一般的です。中間検査で基準をパスすると、その後に施工が進めば基本的にはC値が良くなる方向に行きますので、完成検査であたふたせずに済みます。

私たちは「注文住宅③ ハウスメーカーの決定 」で記載しました通り、気密測定を標準でやられて、かつC値保証があるハウスメーカさんを選びました。測定結果が悪ければリカバリの再施工までして頂けますので気を揉む必要は無いのですが、やはり丁寧な施工のバロメータにもなりますし、気密測定の現場はなかなか無い機会ですので、立ち合いしてみることにしました。

予定より早く朝7:45に家に着くと、既に機器のセッティングが終わっていました。(気密測定技能者さん朝早っ)

家のどこかの窓に測定器を取り付けるのですが、気密測定の影響が出にくいように、セオリー通り小さな滑り出し窓にバズーカーがセットされています。あとは測定スタートするだけですが、少し脱線を。

気密を上げるには

さて、気密性能がどのように決まるかは、大きく「施工」と「建材」の2つの観点があります。

「施工」は、要は大工さんがいかに丁寧に気密施工するかということですが、単純に大工さんのスキルだけで決まるわけではなく、家の形も気密施工のしやすさに影響があります。気密性能の観点で考えるとシンプルな総二階建てが一番有利で、複雑な屋根やバルコニー付きとかオーバーハングなどを設けて角が増えるほど施工も複雑になり、気密性能は不利になります。特に、屋根まわりの複雑さが気密施工の難所になるようです。温熱を考えると、やはり断念性能と同様に切妻屋根の総二階建てが有利ですね。

で、ウチの屋根はというと、めちゃ複雑(笑) 北側斜線箇所に下屋を付けたり、インナーガレージのためのオーバーハングやバルコニーがあったり、更には太陽光パネルを載せやすいように屋根面ごとに屋根勾配を変えたり。設計士さんは無理言っても頑張ってくれましたが無茶しすぎたかな。

「建材」の方の大きなポイントは窓の種類で、引き違い窓が多いと気密が不利になります。これは窓の構造上の違いから気密を取りにくい形状というものがあり、大工さんの施工の丁寧さやスキルではどうにもなりません。この点も、ウチは冬の日射取得と電動シャッターを付けたいがために、そしてピアノ搬入のために1Fと2Fの南東面に大きな引き違い窓があります。

ということで、なかなか難しい条件のお家ですが・・・さてどうなるか。

気密測定の結果は?

気密測定といっても、セッティングが終わっていますので、あとはスイッチを押すだけ。開始するとバズーカーの中のファンが回り始めます。

すぐに測定結果がでました。C値=0.4c㎡/㎡。

気密測定技能者さんは大工さんをよくご存じで「あの大工さんは腕が本当にいいから」と笑っていましたが、無事に一発合格。流石です。ハウスメーカさんの実績を見るとC値0.1を叩き出す例も多く、正直に言うともっと低い値が出ると良いな~という期待が無きにしも非ずでしたが、C値に不利なコンパクトな家に複雑な屋根でこの値が1発ででれば満足です。朝早く集まって頂いた皆さんにお礼をして、気密測定のことや施工のことをお話しさせて頂いたのでした。

おまけ

気密測定が想定外に早く、たった30分で終わってしまいましたので、あとは家の写真記録です。まずは前回は施工前であったバルコニー。まだシートが掛けられていて眺望は見られませんでしたが、下面に金属防水のスカイプロムナードが施工されていました。バルコニーの上には屋根があり雨はある程度防げますが、この金属防水があれば保守コストの更なる低減になるはず。

朝早く家に入るのは初めてでしたが、冬至の朝8時に寝室とセカンドリビングにしっかり陽が入っていました。南面は日射取得用のクリアガラス窓にしており、これが綺麗に太陽光を取り入れてくれているようです。

年内の引き渡しは叶いませんでしたが、早く家に住んで冬の省エネ性を測定してみたいな~。

 

家を建ててみるシリーズ⑳へ続く

ひとつ前の家を建ててみるシリーズ⑱の記事はこちら。

家を建ててみるブログのシリーズ初回。

注文住宅⑱BELS、太陽光発電、省エネ

今回は注文住宅 - ローコストハウスメーカーで冬暖かく夏涼しい家を建ててみるシリーズです。

前回⑰の現地での電気チェックの際に、BELS結果も頂きました。BELSはハウスメーカさん全棟対応のため標準で付いてくるのですが、今回はあらためてBELSの事と太陽光発電と省エネについて書いてみたいと思います。

─ 目次 ─

BELSとは

BELS(Building-Housing Energy-efficiency Labeling System)とは建築物エネルギー性能表示制度で一般社団法人 住宅性能評価・表示協会が運用しています。第三者の評価機関による省エネ性能のお墨付きですね。BELS結果で建築中の建物や設備が見直しされるわけではないのですが、将来の家の売却時に客観的な評価結果として有用な証明になります。(もちろん今は家を売ることを考えていませんが)

さて、家のエネルギー性能は以前「注文住宅⑩ 東京ゼロエミが危うい」の時に、一次エネルギー消費量の40%以上の削減で東京ゼロエミ基準3を取得したと記事しました。BELSではこの計算に再生可能エネルギー(太陽光発電)も加わります。家の設計でも太陽光はいろいろ検討していますし、実際の電気料金という点ではこちらの方が気になりますね。

太陽光発電のための屋根

家は第1種高度地区という閑静な住宅地向けの最も高さ制限が厳しいエリアで、しかも南から45°振られ北東/北西の2面が母屋下がりとなる難しい条件。どうやれば太陽光を多めに搭載し、かつカッコ良い屋根になるか、設計士さんと屋根だけで2-3回打ち合わせしたと思います。

設計打ち合わせ前に検討した当時資料(下図)を振り返ると、パネル方位や屋根勾配によって、載せられるパネル数や発電効率がどう変わるか、いろいろ試算していたのが懐かしいです。

最初は寄棟屋根にして太陽光パネルを南東・南西の2面に搭載すると日の出から日の入りまで薄く長く発電できて良いのではと考えていました。しかし生活パターンを踏まえると仕事前の朝に余力電力がある状態が望ましいこと、寄棟屋根にすると載せられるパネルが減ること、そして棟換気のリスクを考えるとできれば寄棟屋根は避けて切妻にしたいという点から、最終的に片切妻の屋根で南東1面に太陽光パネルを設置することにしました。設計士さんにも頑張って頂き、屋根面によって屋根勾配を変えて軒出調整なども合わせて、なんとかパネル8枚を載せました。パネルを横積みではなく縦積みにすると10枚載る計算でしたが、そこはハウスメーカ標準施工でできる範囲にしています。

載せた太陽光パネルは3kW

当初はハウスメーカさんで実績のある高耐久・高効率370Wパネル8枚を搭載する予定でしたが、これでは3kWに40W届きません。ここでタイムリーながら、設計士さんが後継機375W品がリリースされたことを見つけて切り替えを行い合計3kWになったのでした。せやま印などでよく聞くマキシオン製400Wパネルならもっと大きくできますが、ここはパワコン等含めた一体メーカ保証なども考慮してハウスメーカ標準セットで進めています。

さて、この3kWというサイズは東京ゼロエミの補助金として割りの良い3.6kW以下の上限額で、47万円(16万円/kW)で太陽光・パワコンが設置できることになりお得感はあるのですが、正直ZEHとしては少ないです。夫婦2人生活の太陽光自家消費運用には、大きすぎず小さすぎず丁度良いサイズではと思いつつ、ZEH基準としては届かないためNealyZEHでの評価対象になります。ちなみにZEH補助金制度ではZEHとNearly ZEHで違いが出るのですが、今回トライした東京ゼロエミ住宅の補助金制度にはZEH条件なし。よかった~。

太陽光パネルは、遠くない将来に電気自動車に乗る頃になったら軽量なペロブスカイト太陽電池なんかも出て来るであろうし、そしたら南西壁面とかに太陽光パネル(シート?)を増設するのも夕方の電力補充となって面白いかなと思ったり。とはいえ、今時点の想定とは全く別の技術が出てくる可能性も十分ありますし、このあたりは住み始めた後も情報収集が必要です。

なおハウスメーカさんは、経済産業省環境省によるZEHビルダー最高評価の6つ星認定を受けており色々ノウハウもあるのですが、狭小の東京都で太陽光をより載せるための工夫を今後してもらえたら、なお良いなと思います。

BELS評価の結果は

肝心のBELS評価ですが、一次エネルギー消費量自体は既に計算してありますので、今回はBELSとしての裏付け確認ということになります。再生可能エネルギー(太陽光)を加えたエネルギー消費削減率は「84%」で審査済になっていました。ZEHの100%には届きませんでしたが、太陽光パネル3kWと考えると良い結果と思います。ちなみに、太陽光発電の自家消費率の試算値は47%になっていました。

新居暮らしが始まってからの工夫は、この自家消費をどのように上げていくかがポイントになると思います。まだ蓄電池は無いので、蓄エネとしてエコキュートを昼に太陽光で沸かしたり、建物の蓄熱で代替することになります。

まず最もエネルギー消費の多い給湯設備の部門について、お風呂・キッチン/食洗器、洗面・洗濯(お湯洗い)を、太陽光で沸かしたお湯供給にすることで自家消費を上げられそうです。

次にエネルギー消費の多い暖房・冷房については、太陽が出ている時間帯に太陽光の余剰で多めに空調を入れて蓄熱しておくことが考えられます。ですが暖房は朝方に集中して使うのが効果的に思えますし、冷房は24H連続除湿になると思いますので、日中の過剰な冷暖房はむしろ無駄になるかな。

照明は一番太陽光の恩恵が受けられないところなので悩ましいですが、LDK以外は全体的に照明を少な目にしたのと、人感センサライトも6か所にあり消し忘れ防止で多少は省エネになるはず。

上記3大エネルギー消費部門以外で家庭のエネルギーの1/3を使っていますので、そこも無視できず、いろいろな工夫の積み上げがありそうです。これについては次の資料で。

家庭の省エネ

省エネのノウハウはWEBでも様々出ていますが、なかなか微妙な情報も多いです。そんな中、東京都が今年まとめた冊子が公開されていました。その名も『家庭の省エネハンドブック 「チョットの工夫で家計も地球も笑顔に」』。表紙と目次を貼っておきます。 

東京ゼロエミ補助金といい、東京都は省エネに力を入れていますね。

節電の基礎知識に「"見える化"のすすめ」としてHEMSを紹介しているところが良いです。測定できないものは効率的な改善はできません。そして節電箇所についても、単に節電になる・ならないではなく、どれくらいの効果があるのかを定量的な数値として、そして費用として見せているのが良いです。効率よく節電に取り組むにはとても大事なことですね。例えば、以下の内容。

・キッチン編 シーン5-①

 冷蔵庫は壁から適切な間隔で設置する。 45.1kWh/年、1190円。

放熱用としてよく取説に書かれている背面1cm(上面5cm?)の離隔のことかと思います。設置に余裕があれば背面1cmをしっかり開けておくだけで省エネになりますのでお手軽です。しかし1cmの隙間を空けることで1cm×冷蔵庫横幅70cm ≒ 0.002坪が余計に必要となり、建物土地込み250万円/坪とすると5000円分の価値を使うことになります。あるいは、カップボードと冷蔵庫の前ラインをツライチで合わせる美しさに1190円/年以上の価値を見出すのかとか。定量的な数値が出ていれば、自身で実施すべきかを判断できますね。(冷蔵庫の隙間とか我ながらセコイ・・・)

資料の最後に断熱・太陽光住宅普及拡大事業の補助金も紹介されています。新築では細かい断熱部位毎の補助金はなかったですが、既存住宅は窓強化のみで100万円。太陽光も15万円/kWで新築の12万円/kW(オール電化13万円/kW)より補助額が多く、蓄電池も60万円の補助があります。これ、新築時は断熱+太陽光そこそこに249万円の補助金をもらっておき、後でZEH強化するのがオトクになるようなケースもありうる気がします。うちもUa値=0.38の、いわゆるHEAT20 G2.5のコスパ断熱ですが、引き渡しされたら内窓を付けて断熱強化したり太陽光・蓄電池を増設してもよいのかもしれません。今の樹脂トリプル窓に補助金で内窓を付けて弱い玄関ドア強化と基礎断熱と天井断熱を追加してHEAT20 G3へ・・・夢が広がるかも。(怒られるかな) UA値とか関係なく、窓や玄関ドアからコールドドラフトを感じるようなら、検討してみるのも良いかもしれません。補助金貰わずFix窓はDIYで内窓付けちゃいそうな気がしますが。

 

話は戻り、BELSでは少なくともエネルギー消費84%削減という試算が出ていますので、この値を基準にして実際の暮らしでどうなるか、家が無事に引き渡しされたらテスト・観測してみようかなと思います。

 

家を建ててみるシリーズ⑲へ続く

ひとつ前の家を建ててみるシリーズ⑰の記事はこちら。

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注文住宅⑰ 電気関係チェックとスマートホーム(HEMS/Matter)

今回は注文住宅 - ローコストハウスメーカーで冬暖かく夏涼しい家を建ててみるシリーズです。

先々週の上棟から着々と建築が進んでいます。そして、ついに造りたてホヤホヤというか建設中の家に入り、電気関係のチェックをすることになりました。正直、電気チェックは気になる2点をお伝えするのみで、どちらかというと初めて家に入れるワクワク感の方が強く、そのせいで今回の記事は現場写真が多めです。

─ 目次 ─

家の変化

上棟日に屋根板や壁が取り付けされ建築会社の垂れ幕まで掛けられましたので、2週間程度では外観の変化は少ないのではと思っていましたが、実際に家に行ってみると色々変わっていました。大きくは、開口部に窓が入り、外壁に外張り断熱と気密テープが貼られているところまで進行していました。

窓はエクセルシャノン製トリプルシャノンで、なんと1Fと2Fの窓には既に電動シャッターも付いていました。窓と一体でメーカ工場から運ばれるようで効率的ですね。改めてシャッターをみると、想像以上にゴツイ。上側に20cm程度の離隔が必要と言われた意味が良く分かりました。

開口部に窓は全て付きましたが、バルコニードアだけは取付されずに脇に置かれていました。バルコニーは鋼板防水の施工が終わってからとのことで、全体が防水シートで囲われている状態。バルコニーからの眺望は今後のお楽しみです。なお、バルコニーには少し軒が出るのですが、実際にバルコニーに立ってみると、想像以上にしっかり軒が出ており雨除けはバッチリに見えます。まだ軒の天井が入っておらず木がむき出しで、なんか山の東屋みたいですが、これはこれで良い雰囲気で好きです。

もう1つ、外壁の方はアキレス製キューワンボードが全面に敷き詰められており、ボードの間を白い気密テープがピッタリ貼られていました。このため家の外観は上の写真の通り、一面銀色です。よく見ると壁と天井の間の斜めの隙間に発泡断熱材が吹かれていて、丁寧な施工に感謝です。壁のキューワンボードは赤外線高反射タイプのアルミ箔面材付きで、断熱性の向上に寄与(1℃)するらしいのですが、このアルミ箔は施工中の雨除けとしても良さそうに見えました。上棟後は今日まで1日も雨が降っていませんので、その間に家全体にキューワンボードと気密テープが全面に貼られると、雨の心配が軽減します。

家の中へ

次は家の中。大工さんが作業している横で、現場監督さんに案内と説明を受けました。壁の中が見える状態は建設中の今だけですので貴重な体験です。まず入ってみて一番感じたのが木の多さで、木造住宅ですので当たり前なのですが、木の香りもしました。SE工法なので木だけで組んでいるわけではなく接合部は金物が使われており、下写真の中央右あたりの火打梁(ひうちはり)に金物が見えていますね。

上棟日の搬入時から壁パネルには耐力面材と充填断熱のEPSが付いていましたので、壁が組まれるとそのまま綺麗に柱と間柱の間に断熱材が収まっています。気密ラインは外断熱でとりますので、こちら側は気密テープなどなくシンプル。屋根と壁の間の斜めラインは発泡断熱材が綺麗に吹かれていました。大工さん丁寧なお仕事ありがとうございます。

吹き抜けにはシースルー階段を設置予定ですが、これまた大胆なオープン階段だこと・・・。

・・・本物の階段が取り付けられるのは、かなり終盤のようです。今回はこの梯子で上下移動でした。シースルー階段が付くのが楽しみです。

吹き抜けは足場の板が敷いてあり、開放感は無いのですが、安全に吹き抜け窓にアクセスできるようになっています。この吹き抜けのH2200mm窓にはハニカムシェードを取り付け予定ですが・・・やっぱり高さがあるなぁ。ハウスメーカ指定のカーテン業者(ジアスさん)に頼むと足場があるうちに取り付けられるようなのですが、費用が高いのです。自己取りつけにしようか悩んでいますが…どうしましょう。いちおう、窓の周りの柱にカラビナが掛けられるリングを設置して、山岳用ハーネスでビレイを取りながらメンテしようと考えていたのですが、再考中です。

ちなみに、ボルダリング用のクライミングホールドを吹き抜けの壁に付けてはどうかとも考えましたが、現場監督さんから補強と取付金具のために10cm以上壁を吹く必要があると聞いてボルダリング案は見合わせです。

さて外壁の間柱を見ていくと、所々に間柱に切り欠けがあります(下写真の矢印位置)。ここにはevoltzという油圧ダンパーの制振装置が筋交いのように付きます。今回の家は長いL220が5本、短いS042が2本の計7本のダンパーが入ります。

もともと家は先ほど記載したSE工法とパネル工法で耐震等級3の長期優良住宅になっていますが、これに油圧ダンパーがプラスされることで更に安心感がアップ。ちなみに、この手の制振装置は効果が疑問視されることも多いですが、かの構造王 佐藤実先生も、制振装置を家に付けるなら小さな揺れから効くevoltzが良いとYouTubeで挙げられていましたので効果はあるはず。地震発生時の揺れが少しでも減れば気密部材の剥離のリスクも減りますし、長く性能が維持できる家になることを期待しています。

電気チェック

一通り家を探検し一息ついたところで、現場監督さんと今日の目的の電気チェックを開始しました。久々に設計士さんも来られて、4名で家の中を周りました。電気配線のチェックは、タブレット端末で1つ1つ見ていくのですが、簡単に拡大表示できますので紙より見やすいですね。チェックは1つ1つ記録されますし、変更点もリアルタイムにサーバ連携されますので、記録漏れの心配もありません。今どき当たり前なのかもですが、時代の進歩を感じます。

コンセントの位置は、キッチン背面の2口コンセント x3個の並びを見直し。将来幅広の冷蔵庫を購入した場合に備えて少しずらして、かつできるだけ等間隔に並べました。もう1点は階段場所の火災報知器の位置を見直し。火災報知器はエアコンから1.5m以上離す消防法の決まりがあるのですが、F式全館冷房では階段ホールにエアコンを付けるのがセオリーのため、階段ホールの火災報知器の取り付け位置が近くなってしまい気になっているのです。エアコンから遠い吹き抜け上部に取り付けてしまうと火災報知器が鳴った場合にアクセスしにくく、かといってホール上でエアコンから遠くの位置にすると、それはもはや階段ホールの場所と言えるのかという点が微妙で、設計士さんに壁付けや天井付けなど取付位置を再検討してもらうことになりました。

電気配線は、コンセントやスイッチ以外にも電動シャッター用の配線を確認しましたが、こちらはもはや移動できないですし、ここに付きますよという認識合わせ程度。

電動シャッターは上の写真のように電気配線が断熱材を貫くのが微妙だったのですが、配線周りにも吹付断熱を吹いて穴は埋めてくれていました。ただ、銅の電線が通りますので、熱橋になりそうな感じです。シャッターが付くと窓のUA値としては上がるのですが、必要な場所だけにしておくのが良さそうです。

HEMS(ホーム エネルギー マネジメント システム)

ちょっと横道に逸れますが、ハウスメーカさんではHEMSとしてPanasonicさんのAiSEG2(HOME IoT)を標準で入れてくれます。

このHEMSは、太陽光の発電と家庭内の機器類の消費電力を一目で確認できるため、省エネ住宅の運用を行う際の強い武器になります。私としてはメインはエアコン・換気システムなどの空調の省エネ・チューニングがメインですが、食洗器と洗濯機に水道ではなくエコキュートからの給湯を接続しており、このあたりのお湯の使い方の省エネ性なんかも計測できるのではと考えています。

最近はHEMS対応の家電も増えてきており、ハウスメーカ標準のエコキュートやIH機器の接続はもちろんのこと、オプション取付の1FエアコンもHEMS(のためのアダプタ)に標準対応です。しかしHEMS通信のためには家電にコスト高なWiFi等を搭載する必要があるため、必ずしも全ての家電がHEMSに対応しているわけではなく、特に普及価格帯のゾーンでは今でも未対応なケースが結構あります。

例えば、以前の注文住宅⑭ 空調の事前検討で記事にした2Fエアコンは、三菱電機 霧ヶ峰 MSZ-X2222Dが本命なのですが、この機種は標準ではHEMS対応していません。(オプションでは対応) このあたりは後述のMatterに密かに期待をしているのですが、現状を踏まえた対応が必要です。

このような接続性の課題はHEMSも考慮しており、直接家電と通信できない場合でも、スマート分電盤の電流測定で機器の消費電力だけは把握できるという機能があります。ありがたいことに、スマート分電盤の電流測定もハウスメーカ標準で対応してくれています。測定対象は必ずしも固定ではなく変更できるのですが、やはり変更には手間がかかるため、最初にある程度決めておく必要があります。ということで、HEMS未対応となる2Fエアコンのコンセントを消費電力測定対象にしました。1FエアコンはHEMS対応で不要ですが、将来安価なエアコンにした場合を想定して、ここのコンセントも消費電力測定対象にしています。その他ワットチェッカーなどが取付しにくい食洗器のコンセント等も消費電力の測定対象にしています。今回の電気チェックでHMES電力測定の設定も設計通りと確認できました。

AiSEG2のモニタやエコキュートの操作パネル、LDK周辺の照明スイッチはダイニング裏壁のリモコンニッチに集めており、このあたりの配置も合わせて確認。問題なしでした。

Matter Ver1.0?

これまた話が脱線するのですが、家の設計・建築中というタイムリーな時期に、スマートホーム向けの新たな通信規格「Matter」のVer1.0仕様公開というニュースが入ってきました。Matter自体は昨年にアナウンスされていましたが、ついに仕様・SDKが公開です。今後、様々な機器のMatter対応が広がるのではと期待しています。

今の戸建て賃貸でも、ヤマハサウンドバー(Alexa搭載)に声掛けしてテレビ、エアコン、ルンバとか動かしたり止めたり、SwitchBotで屋外や部屋ごとの温度・湿度をチェックしたり機器連動させたりしています。SwitchBotの機器だけでも便利なのですが、通信規格が統一されるとデバイスメーカの開発/評価コストが下がり販売の裾野が広がりますのでスマートホーム関連の参入者が増え、連動できる機器のラインナップが増えることが予想されます。なんなら、久々にArduinoやRasPIを引っ張り出して、自分でデバイス開発することもできます。Matter1.0の仕様書は上記ページから早速ダウンロードできました。

さて、このMatterの無線通信規格標準化団体 CSA(Connectivity Standards Alliance)のPromotersは大御所のメンツが揃っているのですが・・・

 

 

 

  (2022/12/16現在)

残念ながら日本企業が1つも入っていません。一昔前なら、ホームエレクトロニクスと言えばSONYPanasonic・日立・東芝など日本メーカが参画というか、むしろリードするような分野だったはずなのですが今や見る影もなし。GAFAは別格としても、スマホは「SAMSUNG」「OPPO」「HUAWEI」、家電は「Haier」「LG」などアジア勢も積極的に参画しているのに寂しい限りですね。
今回のMatterと競合するものではないのですが、日本の家には前述のHEMSがあります。ウチも太陽光・給湯機・IHなどの電力機器のほか、空調機・エアコン・玄関鍵・シャッターなど様々な機器が繋がります。ただ、HEMSは10年前のアライアンス結成当時から「機器間を接続する通信プロトコルの技術仕様の策定には取り組まない方針」という状況でして、様々な接続仕様がありますしメーカ間の相互接続性の保証が弱いです。
ちなみに、PanasonicさんのIoT/HEMSウエブサイトのシステム構成図を見ると

上部に通信規格を拡大表示しましたが、無線I/Fだけで6種類もあるという・・・。やむを得なかったのかもですが、HEMS機器の開発/評価はどうしてもコストアップになりますし、それは各家庭の導入費用の見積アップや、ひいてはHEMS普及の遅れに繋がります。MatterもZigBeeが前身とはいえ通信の物理層が限定されていないことから無線I/F決め打ちという訳にはならないのですが、少なくとも通信規格の統一で安価なスマートホーム普及に繋がればと期待しています。

ちなみに、私が特に注目しているのがMatter Promotersに入っているIKEA。お洒落なMatter対応照明や電動ハニカムブラインドが安価に出てくるといいな。

家の通信環境について

話は家に戻ります。このようなスマートホームで機器が連携する場合には、おそらく無線通信のハブとなるアダプタが必要になります。現時点では家の中央付近の壁の上部にコンセント+LAN/光ケーブルの口付きでONU/WiFiルーターが置けるサイズの機器ニッチを設けており、ここにスイッチ ボットのハブミニを置いて、赤外線リモコン型の家電を自動操作できるようにしようとしています。ルータやスイッチ ボットのハブミニは今も使っていますので、サイズや指向性も理解していますが、新しくMatter対応機器が出てきた時を見越して、現時点で備えておくことはあるのでしょうか。少なくとも赤外線よりは設置の自由度が上がると思いますので、今のハブミニ設置の考慮ができていれば大丈夫かなと考えていますが、ここは読めないですね。このあたり、既に検討している方がいれば情報を知りたいです。もし情報があまり無ければ、ブログで検討内容を書いてみようかと思います。

ちなみに、最近増えているガルバリウム鋼板の屋根やアルミ箔面材付き断熱材(キューワンボード等)を使用していると、LTE/5Gなど無線通信の電波強度が弱くなるという話があります。これはWANだけでなく室内WLANにも影響が出るかもしれません。このため、有線LANの口を1階に2か所と2階のDENに用意してみました。新しい無線規格が出てきても、このLAN回線があればなんとかなるのではと期待していますが、どうなるか。このあたりは長い目で見ていきたいと思います。

 

家を建ててみるシリーズ⑱へ続く

 

ひとつ前の家を建ててみるシリーズ⑯の記事はこちら。

家を建ててみるブログのシリーズ初回。

注文住宅⑯ 外構プラン検討

今回は注文住宅 - ローコストハウスメーカーで冬暖かく夏涼しい家を建ててみるシリーズです。

先月の家を建ててみるシリーズ⑬外構計画の開始で、ハウスメーカさん紹介の外構業者さん1社と外構ブログで有名な庭ファンさん推薦の2社で検討していることを記事にしましたが、推薦2社のうち1社が基礎工事後にプランを作りたいとのことでした。予定より延びてしまいましたが基礎工事が終わり、実際に現場確認をして見積もりが3社揃いましたので、今回は改めて外構の事を書いてみます。

─ 目次 ─

外構の方向性

今回の外構については家の設計段階から内と外の繋がりを大切にしたいと考え、そしてできるだけ緑の多い外構をと考えていました。生活に欠かせない車と自転車と物置スペースは確保しつつ残りの庭は植栽や菜園として、LDKから庭へは掃き出し窓に濡れ縁を設けることにしました。大きな方向性は見えていましたが、具体的に外構業者さんと検討していくと、やっぱり色々と課題が出てきます。

いろいろな障害物

外構で見落としがちなのが、量水器・浸透トレンチ・雨水桝・立水栓給排水などの水系アイテムで、図面に記載はされているのですが、やはり現物を見ないと正確な位置や大きさが分かりません。これを実際に確かめながら外構プラン案を作成して頂きます。

今回一番の懸念は量水器の場所で、こちらは分譲時に既に設置されていたのですが、道路から50cmほど奥まったところにあります。分譲地は全ての区画で車2台が置けるような配置になっていて、それに沿った家を建てて外構する場合は量水器の場所も問題になりません。しかしウチは暮らし方を考えて車1台としました。そして空きスペースは無謀にも菜園スペースをかなり大きく取るつもりです。この場合、菜園の土仕切りにもなるブロック+フェンスを量水器の方まで延ばすことになるのですが、そうすると量水器へアクセスができなくなってしまうのです。

量水器:青フタ、散水栓:黒フタ、雨水桝:灰フタ

案として、フェンス越しに量水器にアクセスできるようにしてみようとか、門扉を付けてみようかとか、最後は量水器を道路横に移動しようかとか検討しましたが、量水器の移動は50cm動かすだけでも水道局の指定設備業者での工事が必要(7-8万円程)で家の引き渡しも遅れてしまいますので、今の量水器のままアクセスできる工夫をすることにしました。1つはフェンスの間から量水器が確認できるようなフェンスを量水器部分につけること、もう1つバックアップとして菜園の中に量水器へ抜ける小道を作ることにしました。これで量水器の位置をそのままで菜園を大きくとることができそうです。

次は浸透トレンチの位置の問題。浸透トレンチは地面から50cm以上深くに埋めてあるのですが、その上に根が深く張る樹木は植えられません。ということで、その浸透トレンチ上を小道にすることで、菜園と両立させることにしました。

最後の障害物は雨水桝。こちらは駐車場の土間コン勾配の箇所に雨水桝が出るため、家側の設計段階で樋や雨水桝の位置調整をしてもらっています。現物を見て邪魔にならない箇所にできていることを確認。現地確認を終え、想定した外構計画が進められそうで一安心しました。

以下、個々の検討内容について簡単に記録しておきます。

駐車場

車1台分のシンプルな駐車場です。建物にハーフインナーガレージがあるため外構でカーポートは付けません。駐車場の地面の素材については、定番の土間コンのほか、ドライテックやオコシコンはどうかと外構業者さんに確認したのですが、家庭用として経験と実績が少ないのと、透水性コンクリートでなくても水勾配が取りやすい場所ということで、安定の土間コンにするつもりです。

家との境界はシロアリ対策で縁切りしてもらい、あとは目地の検討等ですが、それほどコダワリないため耐久性の高いもので業者さんごと得意な方法でお任せにしました。

菜園とその周辺

今の賃貸戸建てでも小さいながら菜園をしていますので雰囲気は分かるのですが、この菜園が大きくなった時にしっかりメンテできるのか、少し不安もあります。作業性をあげるためレイズドベッドを設ける予定ですが、菜園の中に小道をつくり、菜園全体にアクセスしやすいようにするのと、いきなり大きな範囲を耕作せず、少しずづやっていこうかなと考えています。

菜園があるので、道路フェンスも日射が入りやすい物にしました。目隠しは植栽と菜園でトライしてみますが数年は別の方法でカバーが必要と思います。バータイプのフェンスですので、吊り鉢を並べても良いかもしれません。

菜園の周辺や犬走は防草シート+砂利で安価なものをと考えています。利便性・メンテ性から土間コンで家をぐるっと回すことも考えたのですが、やっぱり色気がないかなと。デザインとしても、砂利の通り道にタイルや平石を並べて置くのが良さそうと考えています。

自転車が通る所は、GRAVEL FIXで砂利を固定させるとタイヤが潜らずガッチリして良いかもと考えています。少し自転車にはオーバースペックかな。こちらも通り道だけタイルやブロックで十分かもしれません。

GRAVEL FIX

門柱

全体の構成をシンプルで安価にした分、門柱は少しコストをかけて変わった面白いものをとお願いしています。提案を見ると門柱もピンキリですね。3社で一番違いがでるのがここでした。いまだ門柱は仕様決定しておらず、これからお正月にかけて最終検討していきます。

小物たち

LDKの掃き出し窓から菜園に向けては、大きなウッドデッキではなく270cm x 55cm程度の小さな座れる濡れ縁を設置することにしました。南側の90cmの軒の下に設置することになりますので、汚れにくい濡れ縁になると嬉しいです。

濡れ縁の横には立水栓を付けます。ハウスメーカ標準の立水栓はデザインが微妙過ぎましたので、こちらは外構で少しお洒落なものをお願いしました。ここも各社の個性が出るところ。

外構プランの検討にあたって

注文住宅を建てると決めて色々な本やネットで勉強をしたのですが、外構も全く知識がありませんので、これまた本やネットで調べ物をしました。ネットには様々な情報がありますが、比較的客観的に外構情報をまとめられていたのが庭ファンさん。今回取り上げたドライテックやオコシコンも庭ファンさん情報です。コスト低減するためのノウハウが詰まっているのが良いですね。

庭ファンさんは外構の無料プラン診断のキャンペーンをやられており、試しにエントリーしてみると、なんとその日にメール返信が来ました。早い。アドバイスは、駐輪場の位置の事、玄関アプローチのスロープへのコダワリの再考、透水性のオコシコン一択でなく条件合えば土間コンもアリなど、よくよく考えると最終形のプランは庭ファンさんのコメント通りになりました。セカンドオピニオンとして客観的に意見をもらえるのがとても良かったです。

もう1つ感銘を受けたのが、以前も記事にしたスーパー工務店であるオーガニックスタジオ新潟の相模社長の動画。

上記以外にも濡れ縁解説や植木のメンテ動画など外構に関するノウハウが公開されています。オーガニックスタジオ新潟さんは植栽を重視した外構を造園家さんと一緒に創る工務店さんで、新潟ならではの広い土地と美しい植栽が素晴らしいです。剪定の動画を見ても庭づくりを心から楽しんでいるのが伝わりますね。

私たちのハウスメーカさんは外構が別扱いなので、家と外構は施主が繋ぎを頑張ることになります。もちろん東京では土地の広さに制限もあり、庭園なんかは難しいのですが、緑と濡れ縁がある外構にしたいと強く思ったのでした。

お見積り

どのような構成でいくかはだいたい決まりましたので、3社で相見積もりです。門柱の差異など色々あるもののほぼ同じようなプランですが、100万円ほど差が出ている状況です。ハウスメーカさん紹介の外構業者さんだと家の引き渡し前に着工できたり完成も短くできるのですが一番高価。これだけ差があるとやっぱり庭ファンさん推薦の外構メーカさんが優勢かな。門柱や菜園を含んだ最終見積もりを年末までに頂いて、外構業者さんを決定しようと思います。

 

家を建ててみるシリーズ⑰へ続く

 

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注文住宅⑮ 上棟

今回は注文住宅 - ローコストハウスメーカーで冬暖かく夏涼しい家を建ててみるシリーズです。

当初の予定から遅れておりますが、ついに上棟になりました。今回は短いですがそのことを。

─ 目次 ─

上棟の日

上棟は、柱を立てて屋根の棟木を取り付けるところまでの作業になります。昔は数日かけてやることもあったようですが、最近の戸建て住宅では品質管理のためか1日でやってしまうことが多いようです。今回のハウスメーカさんも大工さんを集めて頂き、1日で上棟が完成しました。定点観測で写真を撮ったり、家が建ちあがっていくところを見ることができました!

個人情報もありますので、雰囲気が分かる写真のみで

たくさんの大工さんとクレーン車

上棟の朝。缶コーヒーを1ダース持参したのですが、予想外に大工さんが多く、足りないかもと心配になりましたが・・・ぴったり12名でギリギリセーフでした。上棟のためにたくさん集まって頂いて感謝です。そして、クレーン車も登場して、8時から上棟作業の開始です。

流れるような上棟

上棟が始まると、一定時間ごとに資材を載せたトラックがやってきて、道路からクレーンで次々に荷入れされます。そして入れ替わりに次のトラックがスッとやって来る。敷地内では大工さんがクレーンから資材を受け取り次々に柱を立てていきます。とてもスムーズに連携されていました。

注文住宅ですので1軒ごとに必要な資材や配置は全く別のはずですが、事前にシミュレーションをやられているのか、はたまた匠の技なのか、滞りなく流石プロです。現場監督さんはヘッドセットを付けており、これで指示出ししたり作業記録をしているのかな。大工の皆さんは声を掛け合いながら賑やかに作業していて、私も混ざってお手伝いしたいくらい。(実際には邪魔になるので見ているだけですが)

柱と一緒に壁も運び込まれて行くのですが、よく見ると壁に耐力面材や断熱材が最初から組み込まれています。事前に工場で作っておいて、現場ではそれを組み立てるだけですので、現場での施工性は確実に向上します。一日で上棟するための工夫だと思いますが、コスト面のメリットや品質的な安心感がありますね。家づくりも着実に進化しているようです。

上棟が終わり

日が短い季節の上棟で、最後は照明を付けながら作業をしていただきましたが、無事18時に上棟とシート掛けなど養生が終わりました。最後のご挨拶で大工の皆さまから「おめでとうございます」と言って頂きました。こちらこそ、ありがとうございました!

来週末には電気配線やコンセント位置の実物チェックで家の中に入れるとのこと。これまた楽しみです。あまりにも一気に建ち進んでしまったため、今後の定点観測は変化が少ない日々になりそうですが、今後も事故が無く無事に家が建つことを楽しみにしています。

 

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