空と山と暮らし

パラグライダーと山歩きの記録、ときどき家と暮らし。

2022年の飛び納め

2022年12月25日クリスマスに朝霧へ。新ハーネス2回目のフライトは、先々週の「Kitto新ハーネスでの初フライト - ポッドハーネスについて」で気になった体重移動を再確認しながらまったり飛ぼうと思っていました。ですが、これが想定外のフライトに。

─ 目次 ─

北風の朝

今回も前回同様に朝霧の冬らしい快晴の空。2週間で富士山の雪が着実に増していました。ショップの吹き流しは北風で、これは微妙な雰囲気。とりあえずランディングに行ってみると、少しずつ南風が押してきて良い雰囲気になりつつあります。いつもより皆さんゆっくり準備して、テイクオフに上がってアゲインストの風が入ってくると、準備ができた方から続々と飛び出していきます。

先に飛んだ人から1,800m以上が少し荒れているという無線が入り、できれば北風が収まるまで様子を見た方が良い状況。ですが、午後は仕事で会社に行く必要があり、あまりゆっくりしていられません。珍しく早めに準備してフライトしたのでした。

新しいKittoハーネスは調子よく、体重移動のコツも少し見えてきました。サーマルは比較的ありましたので、今日もしばらくは飛びながらハーネスいじったり調整です。

突風警報

さて、上昇気流が更に元気になりだしたところで、ハーネス調整はお終いにしてセンタリングして上げていきます。ただ、北西の風の影響で西側の稜線につけるのは警戒した方が良さそう。ということで、今回は稜線ルートを取らず、前山から直接南尾根につけて、真っすぐ天子ヶ岳に南下してみました。西富士の稜線ラインに全くタッチしないレアなルートでしたが、ここまでは特に問題なし。天子に着いて高度1,800mを超えて上げてもそれほど荒れはありません。

天子上空で駿河湾の景色を眺めながら飛んでいると、無線に「北風の突風が入り始めたので降りた方が良い」という連絡が入りました。北風が強くなると北にあるランディングに戻るのには時間がかかります。これは早めに戻った方が良さそうだなと向きを変えて北上していたところ、遠くから風の擦れる音が激しく聞こえてきます。あぁこれはヤバいなと思い、ブレークを抑え気味にしながら警戒していると予想通りバサッと大きな音。反射的に回復行動を取りながら上を見ると翼が半分ほどつぶれていました。高度はまだ1,800m以上ありますので落ち着いてリカバリをしますが、直して滑空しているといきなりサーマルの突き上げを食らったり、無風状態になってストールしかけたり、激しいのなんの。とてもアクセルを踏んで猪之頭に向かうような状況ではありません。しばらく耐えるか穏やか高度を目指して低く戻るのが良いかなと少し悩みました。私の後方から来た赤いグライダーはゆっくりながらも低い高度で猪之頭に向かっていましたので、そこに合流するのも良いかもしれない。

ですが、幸い少し南に戻せば懐かしの白糸エリアのランディングがあります。今日は無理して猪之頭まで戻らず、久々に白糸ランディングしてみることにしました。ちなみに、今回のフライト軌跡は以下となります。天子ヶ岳から休暇村富士方向に向かう途中で、南に引き返しています。

久々の白糸ランディング

無線で連絡を入れて、白糸ランディングへ向かいます。北風の被りに注意して、白糸の南尾根側に沿うように丁寧にアプローチ。かなり高度が余りましたので、上空を旋回して久々のランディングの状況を観察したり、テイクオフの状況を見てみたり。そして白糸で講習を受けていた時を思い出しながら、しっかり8の字をきって高度処理して着陸。

白糸に下ろしたのは何年振りでしょうか。ランディングも少し荒れていて、なかなかスリリングなフライトでした。

今は誰も使っていない白糸ですが、テイクオフもランディングも雑草はなく、綺麗に整備されていました。いつかくる再開に向けて日々メンテされているのでしょうか。こういう日のランディングでも安全に使えますし、ありがたいことです。

次に白糸からテイクオフできる機会があれば、また飛んでみたいと懐かしむ日になりました。