空と山と暮らし

パラグライダーと山歩きの記録、ときどき家と暮らし。

パラグライダーの買い替え

2023年10月22日に朝霧にいきました。今回はフライトではなく、パラグライダーの買い替えについての記事です。以前、新グライダー試乗の事を書いていますが、それが約1年前の2022年11月3日の以下の記事。

今回はその続きになります。

 

─ 目次 ─

今のパラグライダー

改めて現在のグライダーですが、2014年1月に購入したDelta2に乗っています。購入した年に空撮した際の写真がヤマレコに残してありました。

今から9年前、懐かしいです。

 

購入当時のDelta2は、Cクラスとして他社を寄せ付けない性能でした。ですが、その後Delta3とDelta4がリリースされ、約10年たった今では一昔前の機種になってしまいました。パラグライダーの買い替えサイクルは早い人で1-2年、平均は3-4年といったところで、今ではフライト時にDelta2に遭うこともほとんどなくなりました。

さすがに10年経つとセルの生地劣化が進みます。また新しい技術が取り入れられたグライダーが多数出ていることから、試乗などして乗り換えを検討し始めたのが昨年。それから1年たち、ようやく新機種を決めたのでした。

グライダー候補

今乗っているDelta2のフィーリングと近いものという点では、Delta系の最新Delta4があります。

Delta2を継承する美しい機体で、かつDelta2→3→4と着実に性能向上が図られており、発売当初の評判も上々でした。今でも好評の機体です。

・・・ですが世代的には微妙に古くなり始めており、今OZONE社では来年リリースに向けて次機種Delta5を誠意開発中なのです。で、恐らくカラーパターンも、次項で紹介するPhotonやSwiftで採用された新パターンに切り替わるはず。私は長めに機体を乗り継ぐ傾向がありますので、買う時にできるだけ新しい世代にしておきたいな、という思いがあります。そういう意味ですとDelta4は古い世代のグループになってしまうのが悩ましいです。

 

別案として、Deltaと同じCクラスで新しい機体が今年発売されました。それがPhoton。

写真の通り、この最新機種は耳(ウイングレット)付きグライダーで、OZONEでは入門機Moxieに続き2機種目の搭載になります。耳はグライダーのロール安定性の向上に寄与するもので、航空機の世界では空気抵抗が減り燃費向上する為ほぼ全ての旅客機に搭載されています。パラグライダーでも抵抗が減れば速度とL/Dの向上に繋がりそうです。入門機と上位機種に耳が搭載されたという事は、今後のOZONEのグライダーでは耳付きが増えると思われ、恐らく次機種Delta5も耳付きになるのではと想像しています。このPhotonは今年リリースですので、長期に乗っても直ぐに時代遅れにはなりません。

 

欲しい時にベストタイミングでリリースされた機種で、一昔前の私であればPhoton即決だったでしょう。ですが、最近の自分のフライトを考えると少し違うのかな、という思いがありました。

Jリーグに出場した20代(2004年、ほぼ20年前…)ならいざ知らず、今は月1未満のサンデーフライヤーでレースに参加していません。フリーでフライトするだけであれば、過去には入門機「Juke」で朝霧を飛び回っていたことから、正直なところ高性能機は不要と実感しています。より早くより高く目的地に向かうには高性能機が有利なのですが、ゆっくり飛んで良いのであれば、飛びようはいくらでもある。であれば、より安全性の高いグライダーの方が良いのでは、と考えたのです。ただ、いきなり初級機に戻すところまでは考えられず、Cクラスから1つ下げてBクラスが妥当と考えました。

 

昨年11月に試乗したRush6は、その最新Bクラス機。当時はCクラス機に新型機が無くBクラスでほぼ決めかけていたところに、先のPhotonのリリースを聞き心が少し揺れました。しかし冷静になってみて、やはりBクラスで良いなと。

ということで、前回のRush6の試乗に続き、今回はショップで同じBクラスのSwift6を借りたのです。

ちょうど購入予定と同じMSサイズがありラッキーでした。

 

Swift6

Swift6はRush6の軽量型グライダーという位置付けで、ENクラスもRushと同様にBクラスになります。

適正体重のグライダー(MS)の仕様を並べてみると、Swift6はRush6と機体重量以外が全く同じです。

違いとなる重量はグライダーの慣性の差になり、つまりグライダーの速度 or ベクトルが変わる動きでのフィーリングが変わってきます。ざっくり、立ち上げ時、旋回時、アクセル・ブレークした時の動きですね。

 

試乗機を借りた日曜日は風が強めでグラハン向きの日。ということでランディングで立ち上げとスラロームを色々試してみたのですが、Swift6は体感的にも明らかに軽い。Rushから17%の軽量化なのですが、その数値以上に軽々と立ち上がり、スラロームの旋回もクイックにできます。・・・これは良い。

 

一方、Swift6のデメリットはコストと耐久性。コストはRush6と比較して3万円Upで、これは100回以上乗れば300円/回以下の差ですので、あまり気になる価格差ではありません。もう1つは耐久性で、軽量機はどうしてもキャノピーの生地が薄かったり結合部に金物の代替品(紐など)が使われるため、耐久性が落ちます。このあたりは実測した統計データがあると良いのですが、ネットを探してもデータは無さそうです。こうなると身近な感想と勘に頼る事になるのですが、軽量機も歴史が長くなりメーカも耐久性の弱点・改善を実施しているであろうこと、周りのユーザの使い方とキャノピーを見ても軽量機だから劣化が酷いとは感じられないことから、今なら軽量機でも10年もつのではと考えました。

 

オーダ!

ここまでいろいろ悩んだのですが、最後は今のベスト機と判断してSwiftに決定。決まれば早い方が良いと、ショップに戻ってSwift6をオーダしたのです。色は妻と同じオレンジにしてみました。ちなみに定価68万円で、去年から3万円UP、1月にはまた値上げとのこと。ここにもインフレの波が…。

 

さて、購入においてタイミング的に良かった点があります。昨年も同じ時期にハーネスを買い替えていまして…

その時に「富士宮市観光協会 きて宮クーポン」(30%お得)を利用できました。流石に今年はコロナも収まりクーポンは無いと思っていましたが・・・なんと きて宮クーポン2023 実施!(正直なところ、クーポンがあったからグライダー買い替えの背中を押されました 笑)

もちろん全額分にはなりませんが、一部でも3割引きで買えるのはありがたいです。そして永くお世話になっているフライトエリアの地域経済に貢献できるのも良いです。

グライダーは11月末か12月に調達できる予定ですので、その時はまたインプレッションの記事を書いてみようと思います。