空と山と暮らし

パラグライダーと山歩きの記録、ときどき家と暮らし。

夏の日光白根山を歩く

7月7日の七夕に日光を訪れました。前回11月の日光では紅葉の男体山を登りましたので、8ヵ月ぶりの日光での登山になります。

今回は男体山の少し西にある日光白根山を歩きましたので、その記録を記事にしてみます。

─ 目次 ─

ロケーション

日光白根山(奥日光山)は栃木県日光市群馬県利根郡片品村の境界にある山です。標高は関東以北で最高峰となる2,578m、日本百名山にも選ばれています。

日光白根山の東側の麓にある日光湯元が登山口ですので、そこから山頂を目指しました。

日光湯元~前白根山

スタートは奥日光湯元本通り北駐車場。猛暑日の予報ですので、できるだけ早く登り始めたく、東京夜発でAM5.00に湯本に到着しました。

さすが日光。湯ノ湖に着くなり、猿に遭遇です。

ひしっと抱きつく子ざるが可愛いなぁ。

歩きやすい遊歩道ではなく、落ちたら危険な欄干をあえて進む理由が分かりませんが、なんか親猿の矜持が伺えます。

 

サルとお別れして涼しいうちに登山道に入ります。急登の樹林帯を登り詰めると前白根山に到着。ここで念願のコマクサの群生を見ることができました。コマクサ越しに今回の目的地の奥白根山も見えます。

山頂は予報通りの強風だったのですが、麓は猛暑日になる夏日和でしたので、むしろ適度な強風がありがたいです。

 

ちなみに山頂の周囲を眺めてみると、コマクサは強風が当たりやすい西面の風衝地を中心に群生していました。他の草花が育ちにくい厳しい環境を敢えて選ぶニッチ生存戦略なのでしょう。たくましく生き抜く花でレア度も高く、見つけると嬉しくなります。

白根山奥白根山

いったん前白根山から五色沼の方向に150mほど下ります。この先の稜線は悉く素晴らしい。

五色沼の畔の避難小屋まで下りたら、今度は300m登り返して奥白根山です。強い日射のアップダウンは堪えますね。急登に入る前に、塩ぷるレモンとウメを頂きました。

持参したゼリーの半分を凍らせてきたのですが、塩ぷるは凍らせると食感が変わります。凍らせない方が美味しかったので、次回は常温で持ってくることにしましょう。

 

奥白根の登りに入ると、マニアには堪らない苔ゾーンがありました。沼が近いので水が豊富なのでしょう。夏の日射の下でも艶々で綺麗な苔でした。苔、いい…。

 

奥白根ではコケ以外にも色使いが派手なオオヤマオダマキにも会えました。花の豊富な時期は、長い登りでもテンションUPしますね。

ちなみに、登山の前日まで北関東は梅雨の曇り予報でしたので、眺望が無くても花が見頃な場所として今回の日光白根を選択しています。綺麗な花は狙い通り。

 

狙い通りではなかったのが眺望。これは良い方に転びまして、終日曇り予報でしたが、お昼には前日までの雨が嘘のような、青空の澄んだ気持ち良い快晴になりました。

 

稜線に出ると、遠く西に雪が残った北アルプスの山々まで見えます。

 

白根山の山頂からは、なんと富士山までクッキリ見えました。

夏にこんなに富士山が見えるのも珍しい。ホント、良い日に来られました。

 

奥白根は関東以北の最高峰ですので、360どこでも見渡せる絶景です。久々にパノラマ写真まで撮ってしまいました。

妻と360°クルクル回りながら絶景を堪能しました。ホント、来てよかった。

 

お昼は丸沼と菅沼が見下ろせるよう、山頂から北西方向の場所でランチにしました。正面方向に尾瀬も見えます。双耳峰の燧ヶ岳がありますので、分かりやすいですね。

風向きに注意して岩陰に入ると、強風も遮られますので、ゆっくりご飯を食べられました。・・・たまごパン、美味しい。

 

奥白根山~弥陀ヶ池

山頂を堪能したら弥陀ヶ池に向かって下山します。下山ルートでは夏のキノコにも会えました。

色はなめこみたいですが、ヌルヌル感はなく、別キノコのようです。

 

山頂から300m下りて弥陀ヶ池に到着。ここには今回のルートで唯一の木道があります。

とっても短いですが、やっぱ木道はいいなぁ。沼の水も想像以上に綺麗で涼しげです。

 

弥陀ヶ池はベンチもありましたので、ここでおやつに冷凍ゼリーを頂きました。

ご近所スーパーのオトク品。こちらは凍らせて山に持ってくると半解けのシャーベットになり美味しさ倍増です。次回も凍らせてこよう。

 

弥陀ヶ池~五色沼

五色沼へ向かう途中に鹿に遭遇!

今回は動物の遭遇確率が高いです。

人を恐れないのか自分からカメラに近づいてきまして、しかも鹿にしては珍しい単体行動です。後で鹿リーダから、危機意識の低下をダメ出しされるレベル。

 

鹿とお別れして五色沼へ。近くで見ると大きく、湖と言っても差し支え無さそうです。

ちなみに沼と湖の違いですが、ざっくり水深がおおむね5m以下で最深部まで植物が繁茂するものを沼と呼ぶとのこと。大きさではなく、深さ判断ポイントなのですね。

調べてみると五色沼は最大水深が5mで、沼扱いが正解のようです。

最後に五色山に登り、日光白根山五色沼を見納めして下山です。

見渡す限りの山々の眺望と珍しい高山植物、そして綺麗な沼まで見れて、フルコースの登山を楽しめました。日光白根、ホントに良いところです。

おまけ

下山後は尾瀬側に抜けて道の駅/直売所をハシゴしたのちに夕食にしました。尾瀬に来たら焼肉 待夢が鉄板なのですが、下山が予定より早く、待夢の開店まで2時間以上の待ち。

ということで、久々に沼田IC近くの焼肉「あおぞら」に電話で予約しました。私はなぜか「あおぞら」をあちこちで見かけた気になっていたのですが、調べると実は4店舗展開とのこと。

デジャブ感が強いのは、この赤と青の派手派手な看板による効果なのでしょうか。

お店に17時前に入ったため、ランチメニューでオトクに食べられました。ラッキー! お肉もとても美味しく、お腹いっぱいで言うことないです。

 

焼肉後の温泉は今まで行ったことのない望郷の湯へ。

ここは焼肉「あおぞら」から車で5分で行けます。700円/人でサウナ付きというコスパの良い温泉で、なにより名前の通り露天風呂からの眺望がすばらしい。尾瀬に来たら、またココに寄りたいな。

 

今回の山歩きの詳細記録はこちら。