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おひさまエコキュートのHEMS警告を解除する方法

太陽光発電で昼にエコキュートを沸かす運用をしていたところ、スマホのHEMSアプリから警告が通知されるようになりました。その対処と効果確認が終わりましたので、備忘録に記録しておきます。

─ 目次 ─

HEMS(AiSEG2)のスマホ連携

我が家には、Panasonic製HEMS端末「AiSEG2」が設置されています。

HEMS(Home Energy Management System)とは住宅エネルギー管理システムの略で、写真のような端末を通して家全体の電気の管理ができます。

パナ製のHEMS端末であるAiSEG2は、リアルタイムの情報参照だけでなく情報蓄積も可能で、30分単位のデータで94日分、1日単位で1.3年分、1か月単位で11年分が保存され、それ以上の期間はSDカードに定期的にエクスポートすることもできます。例えば電気料金プランの見直し時に、このデータで自身の暮らし方に最適(最安)なプランをシミュレーションすることもできます。

 

このAiSEG2はスマホ連携も可能で、HEMS端末からだけでなく、スマホ上のHEMSアプリから太陽光の発電量を見たり、分電盤回路別の消費電力を確認したり、HEMSに接続したエアコン(我が家は霧ヶ峰JXV2223/ノクリアAS-Z282M)が収集する室温グラフやエアコン温度設定も見ることができます。消費電力をモニタリングしていると、例えば食洗器を動かし忘れていることに気づいたりできて、なかなか便利です。

また、HEMSアプリは情報の参照だけでなく、遠隔でのエアコン設定変更や、エコキュートの湯炊き操作もできます。長旅で機器をエコ運用に切り替えたり、帰宅前に設定を戻したりできで助かります。日常においても、午後が雨予報になった時にエコキュートを午前に沸かして、ちょっぴり電気代がオトクになったりもします。

エアコンやエコキュートを出先から遠隔操作する場合、普通は各機器メーカの個別アプリをスマホにインストールする必要がありますが、HEMSアプリがあれば個別アプリ不要で家関係の操作アプリを集約できますので、その点も重宝しています。

AiSEG2によるエコキュート警告

そんな便利なHEMSアプリですが、エコキュートの警告が毎日スマホに通知されるようになりました。通知は以下の運転停止のお知らせ。(赤マーカ強調筆者)

通知の説明文を見ると、夜23時~朝7時の間にエコキュートが動いていない(電力消費が無い)場合に警告通知される模様です。

最近は太陽光発電とセットでエコキュートを昼に沸かすのが定石になっていまして、我が家も太陽光で湯を沸かし電気代を安く抑える運用にしています。この場合はHEMS側が監視する夜間(23時~7時)にエコキュートが動きませんので、この警告判定に引っ掛かることになります。

 

ちなみに我が家のエコキュートは、紆余曲折あり、プレミアムタイプのCHP-HXE37AY5を採用しています。

この機種には、天気予報を基にエコキュートの運転を計画する「ソーラーモードプラス」機能があります。簡単に言うと、天気予報と連動して、翌日が晴れ予報なら夜の湯沸かしを抑制し、昼に湯沸かしするのです。

一見すると賢そうに見えますが、実は曇りや雨の日でも昼間は結構発電しますので、無条件に昼に沸かした方が無駄なく太陽光を使えたりします。ということで、我が家は早々にソーラーモードを切り、エコキュートの時計を12時間ずらして、必ず昼にエコキュートが動作するようにしています。このため、エコキュートの警告も晴れの日に限らず、毎日(仕事前の朝8時に!)通知されることになります。

正直なところ、メーカは天気予報と連動する複雑なおひさまエコキュートなんか開発せずとも、ユーザが湯沸かし時間を昼時間帯に設定できるよう制限解除するだけで良いのです。このあたりは、メーカとしてもエコキュートコモディティ化して安価になりましたので、商品単価アップのための苦心の肥大化アイデアなのかも、と訝ってしまいますね。

 

今年からは経済産業省おひさまエコキュートに追加補助金を出すようになり、夜にエコキュートを沸かす人が少数派になりつつありますので、なぜPanasonicが今どき夜間時間帯にアラート検出する仕様にしたのか、少々疑問ではあります。が、今のままでは毎朝スマホに通知が入ることになりますので、正直うざい。かといって、HEMSアプリの通知全体を止めると、本当に必要な設備アラートまで見落としかねないので、エコキュート通知だけ止めてみることにしました。

AiSEG2の通知設定を変更してみる

アラート通知のオフ/オン設定は簡単で、HEMSアプリのメニューから「通知設定」-「運転停止お知らせ (エコキュート)」をオフにします。(エコキュートの上に冷蔵庫の運転停止アラートがありますが、こちらは活かした方が良さそうです)

設定としてはシンプルですね。

これで、翌日の朝8:00にスマホへ警告が通知されなくなりました。よしよし。

 

・・・しかし、HEMSアプリのトップ画面に「エコキュートの湯沸かしが停止しているようです」という警告は残ったまま、表示され続けます。

あくまで「通知設定」はAndroidへの通知をオフにするだけで、アプリ内の警告表示は残るのですね。であれば、警告そのものを無効化すればよいと考えたのですが、ぱっと見その設定がない。

うむ、、、どうしようか。

 

AiSEG2がどのようにエコキュート回路を認識するのか

HEMSは分電盤の回路ごとに消費電流を測定していますが、そもそもどの回路にエコキュートが接続されているかをAiSEG2が自動で知る術はありません。分電盤には子ブレーカ回路に部屋名・機器名のラベルシールが貼ってある(ヤマト住建が引渡し前に貼ってくれた)のですが、AiSEG2はラベルシールを読むことはできません。

HEMSのシステム側に各回路の部屋名/接続機器名を与えているのは、AiSEG2メニューの「計測回路名称設定」です。

我が家は特4の回路に「エコキュート」という名称が設定されています。

しかしこの「エコキュート」という名称は、ただの文字列でしかなく、例えばエコキュートと認識できないであろう「ヒートポンプ式給湯ロボ」に変えたりできます。

文字列や回路毎の消費電力パターン認識でHEMSのAIがエコキュート推定している可能性もゼロではありませんが、今のAIはまだ確実性が低いので、恐らく「特4の先にエコキュートという機械が繋がっている」という意味付け設定が別にあると思われます。(私ならそう設計する)

 

調べてみると、AiSEG2本体の設定メニューではなく、HEMSアプリ側で設定可能な「家電接続設定」というものがありました。例えば上図の特8「レンジ冷蔵庫キッチン照明」回路の設定として、以下のように「冷蔵庫」「電子レンジ」「オーブンレンジ」属性のチェックが入っていました。(忘れていたが、恐らくHEMSアプリのインストール時に設定している)

・・・これだ。

恐らくこの属性設定でAiSEG2はエコキュートの接続回路を特定して警告を出しているのでしょう。

家電接続設定の変更で解決

そうと分かれば、さっそく家電接続設定のエコキュート属性変更です。エコキュート属性を何に変えるか悩ましいですが、意味合いが近くかつHEMSが恐らく夜間監視しないであろう「電気温水器」属性にしてみました。

もちろん、名称は「エコキュート」のままですので、消費電力画面は今まで通り「エコキュート」で表示されます。遠隔操作は回路設定とは別ですので、エコキュートのお湯炊きは今まで通り遠隔で行えます。単純に、AiSEG2の回路監視としてのエコキュート属性を外した、ということになります。

 

設定から1週間ほど監視し、HEMSアプリのトップ画面にエコキュート警告が出なくなりました。ふぅ、よかった。

HEMSアプリは時々アップデートされますので、これからも似たインシデントが発生しえます。ということで、備忘録として記事にしてみました。

 

お決まりのハッシュタグを書いて終わります。(ヤマト住建の公式アンバサダーになった経緯はコチラ

 

#ヤマト住建公式アンバサダー

#yjオーナー